
仕事で成功する奴は、パクリ方のうまい奴
<変人・安田の境目コラム>
誰かが考えたものじゃない完全オリジナル、なんてもう存在しない
私の仕事は、0から1を生み出すことです。まだない商品、まだない事業、まだない売り方を考えること。
だけどその99%はパクリです。誰かがつくった商品や、誰かが考えたアイデアのパクリ。でも決して悪気はないのです。パクることもアイデアなのです。言い訳がましいですけど。でもしょうがないんです。そういうものなんです。ビジネスとはパクリである。そう宣言させていただきます。
大事なのはパクリ方です。いいパクリ方をしなくちゃいけない。何をパクるのか。どうやってパクるのか。パクった後に何を加えるのか。たとえば業界を超えたパクリ。ケーキ屋さんでは当たり前だけど、不動産業では誰もやっていないこと。業界を超えたパクリは、イノベーションになるのです。
どうやってパクるかも大事です。たとえばライザップは、食事制限と筋トレの組み合わせ。これ自体は新しくも何ともない。いわばこれまでのジムのパクリ。言われた通りのものだけ食べ、言われた通りの筋トレをする。これで痩せない方がおかしい。そう、その通りです。でもここからが新しい。
パクって組み合わせる。そこにイノベーションのセンスが生きる
痩せなければ全額返金という売り方。有名人を使ったビフォーアフターのCM。ひとつひとつは前からあったアイデアです。それを組み合わせて売ったこと。それがライザップのイノベーション。いちばん大事なのはパクった後です。パクってどこにもっていくか。パクってどのように使うか。どのように組み合わせるか。そしてそこに何を加えるのか。
パクリとは閃きのタネです。何かをパクったことで何かが閃く。つまりアイデアマンとはパクリ上手な人。パクリをうまく組み合わせ、いい塩梅に味付けをした人。
パクリはいいことです。でもパクるだけでは意味がない。どうパクるのか、何のためにパクるのか。パクリのセンスは、生き方のセンスに直結するのです。
