
自分の得意と苦手を甘く考えてちゃダメですよ
<変人・安田の境目コラム>
受験でも、仕事に就いても、みんな得意不得意あると思うけど
得意とは何なのか。不得意とは何なのか。みなさんは考えたことがありますか。
私は算数が得意だった。私は英語が不得意だった。勉強は苦手だけど絵は上手かった。運動神経だけは良かった。よくそのような会話をしますよね。何気ない得意不得意の会話。でもこれってよく考えたら、完全に洗脳されていませんか。
学校では何が得意だったのか。学校では何が苦手だったのか。それがスタンダードになっている。自分でも気がつかないうちに。とても恐ろしいことです。
たとえば私、安田は「そもそも」を考えることが得意です。境目の研究も得意です。何かを決める会議は苦手です。こういうことを言うと、キョトンとした目で見られます。たぶん「変わったやつだなあ」と思われているのでしょう。
何を言ってるのか分からない。それが正直な気持ちではないでしょうか。そんなの得意とは言わないでしょ。そんなのが苦手って言われても、それでどうしろって言うの。とまあこんな感じ。でも本当に大事なのは、ここだと思うんですよ。
「得意」の本質を深掘りして、仕事に活かすという視点
算数が得意だったのは、なぜなのか。定理や法則を使って答えを出すのが得意なのか。それとも正確に計算することが得意なのか。
それによって向いている仕事は変わります。
先生が好きだったから、英語が得意になっちゃった。だったら誰と働くかでパフォーマンスは変わるということ。
決められた通りやるのが苦手。ひとつ気になることがあると、そこで止まってしまう。これは学校では評価されない子供。でも社会にはそれを生かす仕事もあります。
新しい価値を生み出す仕事。ひとつのことを深く追求する仕事。人をとにかく驚かせる仕事。社会では何だってありなのです。
いちばん大事なのは、まず自分の得意と不得意を知ること。
<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
1965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。
