働き方

金鉱の「金」と、「お金」との不思議な関係

投稿日:2020年11月2日 / by

<変人・安田の境目コラム>

地球上の「キン」は掘らなきゃ増えない。が、「カネ」はいくらでも増殖する

金があるところに人が集まる。人が集まるところに金が集まる。そうやって経済が発展していく。これを金(キン)と読むか。金(カネ)と読むか。どちらの読み方でも文章は成立します。キンとカネは表裏一体なのです。
お金の価値と黄金という金属
現代において金山は、もはやそんなに大きな産業ではありません。他のビジネスをやったほうが、はるかに大きな収益を得られます。つまりは売れる商品、売れるサービスの発掘です。

売れる商品のあるところに、お金は集まってきます。お金が集まることで、新たな売れる商品が生まれます。発掘→お金→発掘→お金→発掘・・・この繰り返し。金を発掘し続ければ、人類が保有する金も増えていきます。金は劣化しないから、決して減ることはないのです。

では金以外の商品はどうでしょう。たとえば服や食料。これらは時間とともに劣化します。橋や鉄道や道路や高層ビルも、時間はかかりますが必ず劣化していきます。

しかしお金は増え続けていきます。価値が暴落することはあっても、なぜかその総量は増えていく。これはどこまで続くのでしょうか。

「増え続けるお金」の価値を、一度きちんと考え直す必要があるのでは?

大暴落が起きないように、世界中の偉い人や賢い人たちが、お金の価値をコントロールしている。きっとそうなのでしょう。決してその価値が暴落しないように。

でも不思議ですよね。気をつけているとは言え、お金の総量はどんどん増え続けています。もはや実体経済の数万倍とも言われています。

すべての貨幣を金に交換することは不可能です。そんなに金がないから。同様にすべての貨幣を商品に交換することも不可能なのです。なぜなら既にお金が増えすぎたから。

でも使えるんですよね。不思議なことに。お金を払えば商品が買えるし、サービスも受けられるし、ゴールドの現物だって買える。ほんと不思議ですよね。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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