働き方

出世したい?昇給したい?じゃあ人生どうする?

投稿日:2020年11月30日 / by

<変人・安田の境目コラム>

成果を出して出世すれば給料があがる、という世の中でしたが…

同じ仕事を続けていれば、その仕事に慣れていきます。手際も良くなって生産性も上がる。だから報酬も増えていく。長く働いていれば、どんどん下に人が入ってくる。人が増えれば管理が必要になる。管理職になることで報酬がアップする。

これが今までの典型的な昇給パターン。

経験が増え、管理する人数が増える。それと同時に給料も増えていく。でもこのパターンはもう終わりです。
人生は出世や昇給で選べるか
手際が良くなることには限界があるから。必ずどこかで収入は頭打ちになります。人を増やすことにも限界がくるから。管理職の収入も頭打ちになります。同じ仕事をやり続けるだけで昇給する。長く会社に居続けるだけで昇給する。そういう時代の終焉。当たり前と言えば、当たり前の帰結なのです。

この会社にいても給料が増えない。じゃあどうしたらいいのか。もっと昇給できる会社に移ればいいのか。はい。それがここ10年で起こったことです。

50万円の利益をもたらしてくれる社員。それが30万円の給料で働いている。ウチだったら35万円出すよ。ウチは40万円出すよ。そうやって人を確保してきました。

歳を重ねれば昇給する、転職すれば昇給する。そういう時代は終わりました

でももはや限界。これ以上給料を増やしたら赤字になる。採用や育成にお金をかけたら赤字になる。つまりこういうことです。転職による昇給も行き詰まり。

同じ仕事をやり続けるだけでは増えない。部下の管理でも増えない。転職しても増えない。これから先、会社員が収入を増やす方法はひとつしかありません。

それはスキルアップです。

当たり前すぎてネタにもなりません。でもそれが真実です。会社にもたらす利益を増やすこと。それ以外に収入を増やす方法はないのです。

だったらスキルアップしよう、となるか。
だったら昇給は諦めよう、となるか。
だったらもっと好きなことをしよう、となるか。
だったら辞めてフリーになろう、となるか。

これから先は人次第です。その人が自分の人生で何を優先するのか。所属する会社では人生は決まらない。自分の選択によって人生は決まる。そういう良き時代になったのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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