働き方

お金に困らなかったら人は仕事をしなくなるか

投稿日:2020年12月14日 / by

<変人・安田の境目コラム>

ベーシックインカム(BI)の時代になったら、仕事する人は居なくなる?

お金を稼ぐために働く。これは当たり前でしょうか。もしそう感じるとしたら、かなり毒されているかもしれません。

だってお金がないと、生活できないじゃないか。そういう正論が聞こえてきそうです。もちろんそうです。お金が不要だと、言っているわけではありません。働くことの目的。これがお金なのかということ。おそらくその常識は、非常識へと変わっていくでしょう。書類に押す三文判が常識でなくなるように。
仕事は何のためにする?
では何のために働くのか。それは楽しむためです。その仕事が好きだからやる。人に喜んでもらえて嬉しいからやる。結果的にお金も稼げてしまう。

私はいずれベーシックインカムが実現すると考えています。全員に一律でお金を配ったほうが、社会の生産性はアップする。それが常識となるでしょう。カナダはじめ諸外国では、すでに統計が出始めています。生活に困らないと人はどうなるのか。働かなくなるのでしょうか。いや、結果はその反対です。

鬱になる人は減り、労働意欲は増し、生産性がアップした。

考えてみれば当たり前ですよね。嫌なことを我慢してやるか。好きなことを率先してやるか。どちらの生産性が高いのか。考えるまでもありません。

日本でBIはまだ先かもしれない。でも、時代はもう動いてる

いやいやベーシックインカムなど、夢のまた夢だよ。そう考える人もいるでしょう。確かに実現するのはもっと先かもしれません。しかし人の心はすでに変わり始めています。優先順位の一番はお金ではない。それはもう明らかな変化です。いくら報酬が高くても、やりたくない仕事には就かない。それが若者にとっての常識。

やりたいことをやって稼げない人生と、嫌なことを我慢して稼げる人生。この二極化はもう過去のものです。
やりたいことをやってそこそこ稼げる人生と、嫌なことを我慢してまったく稼げない人生。これが新たな二極化
どちらが選ばれるかは明白なのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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