
ムダな人生とムダの無い人生の差は何か?
<変人・安田の境目コラム>
ムダを無くしなさい!と仕事でもよく言われるが、それは正しいのか
ムダなことばかりする。という人生はムダなのか。
ムダなことなど一切ない。という人生のほうがムダなのか。
ここは議論の分かれるところですよね。何をもってムダなのか。人生におけるムダとは何なのか。
ムダな時間。ムダな買い物。ムダな行動。多くの人はこれを嫌がります。しか~し。実際にはムダなことをしてしまう。いや、ムダなことばかりしている。それが人間というものです。
もう認めたほうがいい。私はそう思うんですけど。ムダなことをするのが人間なのだと。
だってそうじゃありませんか。ベルサイユ宮殿だって。姫路城だって。ムダといやあ凄いムダですよ。保護と補修だけで、一体どれほど金がかかっているのか。いや、こんなのまだいいですよ。自然遺産に至っては、ただそこにあっただけ。そんなものをありがたがって、わざわざ遠くから見に行く。
もちろん私が言いたいのは、ムダをなくそうってことではありません。ムダを受け入れよう。そう言いたいのです。
「ムダなこと」は本当にムダなのか? というギモンも…
だってムダじゃないものなんて、ありますか?
たとえばお金が増える投資とか。マイホームを手に入れることとか。もう高い家賃は払わなくていい。もうお金の心配はしなくていい。そうなったらお金はどうしますか。
ただただ貯金するのか。そんな人生はムダではありませんか。絶対にムダなものには使わず、投資してどんどん増やしていくのか。そんな人生もムダではありませんか。
お金に固執し、楽しいことも我慢し、一切のムダを省いていく。これほどムダな生き方がありましょうか。死んだ後ぜったい神様に怒られますよ。
ムダをムダとも思わない。どんなムダでも楽しんでしまう。それこそがムダのない人生です。
<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
1965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。
