金持ちコンサルと貧乏コンサルの決定的差
<変人・安田の境目コラム>
営業マンを「コンサルタント」と名乗らせる会社も少なくないが
よく間違われるのですが、私はコンサルタントではありません。どこが違うんだと聞かれたら、こう答えるようにしています。
コンサルは答えを教える仕事。
私は一緒に答えを考える仕事。
だから違うんですと。でも分かりにくいですよね。いったい何が違うんだ?と聞かれることもあります。じっさい周りからは、コンサルタントに見えるみたいです。
では本当は何が違うのか。それは私自身がコンサルタントと名乗っていないことです。私はコンサルタントと名乗るのが嫌なのです。
え!マジかよ?と思う人もいることでしょう。じつは人材業界で初めて“採用コンサルタント”を名乗ったのは私たちだからです。当時は営業という肩書をつけるのが常識でした。売っているものが求人広告だったからです。しかし私は採用ノウハウを売ろうとしていました。だからコンサルタントと名乗る必要があったのです。
今では〇〇コンサルタントと名乗る営業マンはたくさんいます。個人でもコンサルタントと名乗る人が、たくさん出てきました。しかしその肩書はかなり微妙です。
「コンサルをしてお金をもらう」という考え方はもはや幻想
コンサルタントと名刺に書いている人。その評価はふたつに分かれます。“凄い人”という評価と、“凄い人だと思われたい人”という評価です。
ではその境目は何か。それは知名度です。テレビでよく見かける。ベストセラーの著者である。誰もが知る実績を残している。そういう人たちは“凄い人”。正直言って知名度はお金で買えます。私もかつて、そこに莫大な投資をしました。だからコンサルでメシが食えたのです。しかしそれを続けるには、知名度への継続投資が必須なのです。
知識やノウハウはお金になる。そう思っているコンサルタントは、間違いなく低収入です。稼ぐコンサルタントは、そんなものを売ってはいません。本を書くのも、テレビに出るのも、ガンガン広告を出すのも、目的は同じです。知名度という商品価値をつくること。
GoogleやYouTubeに勝る知識などないのです。
1965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。