働き方

成功したかったら失敗しなさい、という助言

投稿日:2021年1月4日 / by

<変人・安田の境目コラム>

世界激変のまま迎えた新年の始まりに、ぜひ心にとめておきたいこと

失敗すると分かって何かをはじめる人はいません。でも失敗するかもしれない。だから勇気が必要なのです。つまり失敗と勇気は、セットだということ。順番をつけるとしたら、勇気→失敗ということになります。

では成功はどうか。
これは故 野村監督と同意見です。不思議の勝ち(成功)はあるけど、不思議の負け(失敗)はない。つまり偶然成功することはあっても、偶然失敗することはないのです。
成功と失敗の関係
失敗するには失敗するなりの要因がある。だったらその要因を取り除くべきか。いえ。それは間違ったアプローチです。なぜなら失敗は必要なものだから。意図して受け入れるべきものだから。

待っているだけでは成功しない。などと言われますが、ちょっと違います。待っているだけで成功することはある。だけど待っているだけで、失敗することはない。これが正しい。だったら待ってるだけでいいじゃないか。そう思いますよね。

でもそういうわけにはいかないのです。なぜなら人生はけっこう長いから。運だけで乗り切れるほど短くない。たまたまの成功なんて、そう何度も起きないのです。勇気を持ってチャレンジする。でもほとんど失敗する。これが正しいアプローチです。
失敗して、改善して、だんだんと成功に近づいていく。

小さな失敗を避けていると致命的な大失敗をするはめになる

運による成功は再現性がありません。だから、どんどん目減りしていく。失敗から学ぶ成功には、再現性があります。だから、どんどん大きな成功になっていく。

小さな失敗を避けると、小さな失敗はなくなります。だけど失敗から学ぶこともできない。その結果だんだんジリ貧になっていきます。とことんジリ貧まで追い込まれると、できることはふたつしかなくなります。諦めるか、一発逆転の勝負をかけるか。一か八かの勝負なんてたいてい失敗します。そして取り返しがつかなくなる。

人生において重要なのは小さな勇気です。小さな失敗を受け入れる小さな勇気。一発逆転の大きな勇気など必要ないのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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