働き方

自分で会社を作って自分を雇う、ということ

投稿日:2021年1月25日 / by

<変人・安田の境目コラム>

「マイカンパニー」というもの。それは実際にはこんな感じ

私は現在3つの会社の経営者をやっています。株式会社安田佳生事務所、株式会社BFI雇わない株式会社の3社です。このうち私(安田佳生)を雇っているのが安田事務所です。残りの2社では雇用されていません。

肩書で言うと、
株式会社安田佳生事務所の代表取締役。
株式会社BFIの代表取締役。そして
雇わない株式会社の取締役
です。

2社の代表と1社の取締役。でも雇われているのは1社だけ。なかなか不思議な状況です。
自分で経営する会社で自分を雇う
雇われているのか、それとも雇われていないのか。その境目は固定給です。私は唯一、株式会社安田事務所から固定給をもらっています。もらっているという表現は、ちょっと微妙かもしれません。なぜなら払っているのも私だからです。

社長として給料(役員報酬)を払い、社長としてその報酬を受け取る。自作自演とはまさにこのことです。では残りの2社ではどうしているのか。

まず固定給はありません。仕事をやったらやった分だけ、外注費として安田事務所に支払います。つまり立場は外注ですね。代表取締役外注。あるいは取締役業務委託。これが残り2社における私の役割です。

自分という人間を、自分の作った会社に“派遣”して働かせる?

今後も私はいろんな会社を立ち上げていく予定です。でも固定給は受け取らない方針です。安田事務所以外は全て外注扱い。やったらやった分だけ払ってもらう。受け取るのは安田事務所です。私の個人報酬は唯一ここから支払われます。そしてここには私以外の社員はいません。

いろんな会社で仕事をし、いろんな会社から外注費を受け取る。それが安田事務所代表としての私の仕事。その売上の中から報酬を受け取る。報酬額を決めるのも、報酬を支払うのも、報酬を受け取るのも私。資本主義社会を快適に生きるためのマイカンパニー。それが安田佳生事務所なのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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