
何もない人間が生きていくのに役立ったものとは
<変人・安田の境目コラム>
倒産、破産…すべてを失って無一文になった、その後のこと…
私はワイキューブ時代から、メルマガを配信していました。Twitterもやっていました。やってて良かったと、今しみじみそう思います。
会社が倒産して、私も自己破産して、金融財産はほとんどなくなりました。残してもらえる現金は99万円だけ。家もなし、貯金もなし、車もなし。さらに私は組織も失いました。つまり社員と顧客と商品を、同時に失ったということです。どうやって食べていけばいいのか。頭が真っ白になったのを覚えています。
何もない自分に残されたものは、スキルと人脈だけである。当然のことながらそう考えました。だから知り合いを頼って仕事をもらい、得意なことでお役に立つことにしたのです。
それは間違いではありませんでした。身についたスキルは自分を助けてくれたし、知り合いもみんなサポートしてくれました。とてもありがたかったです。でもずっと頼っているわけにもいきません。社員には散々「自立しろ」と言ってきたのです。私も自立しなくちゃいけない。人に頼らず自分の力で食べていく。そのためには商品と顧客が必要でした。
商品開発には自信がありました。今まで散々やってきた仕事だからです。ただ新しい商品には新しい顧客が必要です。お金を使えない自分が、どうやってお客さんを集めればいいのか。
ここで役になったのがフォロワーなのです。メルマガの読者やツイッターのフォロワー。私にとってこれは自覚のない財産でした。会社が潰れても、自己破産しても、フォロワーは決して奪われないのです。
レジ袋は使わなくなったし、現金も使わなくなった、世の中のルールは変わる
友達は心の支えとなりますが、稼ぐ支えにすべきはスキルとフォロワーです。このふたつがあれば食うに困りません。今や私は現金が増えるより、フォロワーが増えるほうが嬉しくなりました。
財布にほとんど現金を入れなくなったのは、電子マネーがあれば十分だから。それは事実です。でも現金に執着がなくなったこともまた事実です。正直、財布に現金が入ってるより、フォロワーが増えることのほうが安心するのです。
私のような人は確実に増えていると思います。高級ブランドのバッグや自家用車を手に入れることより、フォロワーやチャンネル登録者が増えることのほうがずっと嬉しい人たち。マネーからフォロワーへ。ルールは書き換えられたようです。
