続・好きなことをしてカネを稼ぐ方法〈集客編〉
<変人・安田の境目コラム>
「今すでにある仕事」では十分には稼げない、という考え方
自分が得意なことを仕事にする。理想ではありますが、なかなかこれが実現できません。なぜなら多くの人は今ある仕事の中から得意なものを選んでしまうから。今すでにある仕事。それは やればお金になる仕事 です。
たとえば引っ越し屋さんとか、美容師さんとか、コピーライターさんとか。引越しの荷物を運ぶ。髪を綺麗に切ってあげる。必要な文章を必要な分量で書く。これにはお金を払う人がいます。つまり顕在化した仕事です。
しかし元を辿れば、それらは仕事ではなかったのです。お金を払って荷物を運んでもらう。お金を払って髪を切ってもらう。お金を払って文章を書いてもらう。そんな人はいなかったのです。
お金を払うことが当たり前になっている仕事。それが今すでにある仕事です。お金を払ってもらいやすい分、そこは競争が激しくなります。料金だって叩かれやすい。もし自分の得意を仕事にしたいのなら、やるべきことは新しい仕事づくりです。私が得意なことで商品をつくり、それにお金を払ってくれる人を、集めていくのです。
儲けようとしないで、「誰かを助けること」をすれば、人は集まる
私の場合は境目研究でした。日々境目を研究してSNS で発信する。するといろんな人が集まってきます。仕事に悩んでいる人。人生に悩んでいる人。経営に悩んでいる人。まず私は彼らの役に立とうと考えました。
そこで編み出したのが、こだわり相談ツアーという企画です。どんな相談にでも乗ってあげる。お代はいらない。その代わりにご飯を奢ってください、という企画。たくさんのお悩み相談に乗っているうちに、自分の得意とつながる商品が見えてきました。それがスイッチ・ミーティングです。
多くの人は私にゼロイチのアイデアを求めている。そして私はゼロイチを考えることが得意。まずは自分ができることで人の役に立つこと。それがすべての始まりなのです。
1965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。