働き方

ググるな!手を抜くな!とか言ってゴメンナサイ

投稿日:2021年3月22日 / by

<変人・安田の境目コラム>

本当に申し訳ありませんでした。「検索」は必要です。

全国の検索ファンに謝らなければなりません。検索はするな!などという本を書いたことを。

すぐに答えをググってどうする。自分の頭で考えろ。

私はそう言いたかったのですが、もはや時代遅れなのかもしれません。

ググるなとか言ってはいけない
なぜなら先日、気がついたのです。自分がググっていることに。それは耳かきを探していた時のことです。20年前に手に入れた、とっておきの耳かきがついに壊れてしまったのです。私は耳かきにはうるさいのです。そんじょそこらの耳かきでは我慢できない。私が長年愛用していたのは、有名な耳かき職人が作った代物です。もうその方はなくなっているのです。

なんとかして、私の理想の耳かきと出逢いたい。そこで私がとった行動。それが検索だったのです。Googleさま。すみませんでした。検索はするな!などと、傲慢なことを言って。私が間違っていました。

要は検索の仕方。自分のビジネスの活路も、検索から見えてくる可能性が…

自分の頭で考える。何でもかんでも外に答えを求めない。
これはとてもだいじなことです。

しかし私は検索を軽んじすぎていました。リスティングやSEOという言葉に、私は嫌気が差していたのです。広告はいずれ効かなくなる。SEOは所詮Googleロボットをちょろまかす行為だ。検索でたどり着くのは所詮、安さや便利さを求める顧客だけ。そう思い込んでいました。

しかし違う。私は私の検索によって、その事実に気がついたわけです。どんなに高くてもいい。人生のパートナーと言える耳かきが欲しい。
その衝動によって私はググっていたのです。

究極の耳かき。高価。高級。耳かき職人。手づくり。どんどんキーワードを入力し、ついに私は到達したのです。究極の耳かきに。

検索した人が安いものを求めているとは限らない。究極の品やこだわりの品にこそ検索が必要なのです。私はこれから検索を極めていこうと思います。私の顧客と出会う、私だけの検索ワードを手に入れるために。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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