働き方

会社にいてただ頑張ればいい時代は、終わりました

投稿日:2021年4月26日 / by

<変人・安田の境目コラム>

生き残れるのは自分の技を持つスペシャリストのみ、と思いましょう

会社の中でも個人技を極める。

企画書作成のスペシャリストとか。紹介営業のスペシャリストとか。新商品開発のスペシャリストとか。人材育成のスペシャリストとか。もはやそれが当たり前、という時代になっていくでしょう。

誰がやっても成果が出せる仕組みは、価格競争に巻き込まれる仕組みでもあります。そこで勝ち残れるのはほんの数社だけ。言われた通りにやってれば利益が出る。そういう時代はもう終わり。長くいるだけで給料が上がっていく。そういう時代ももう終わり。

価格競争で勝つには、人件費というコストを抑えるしかない。誰がやっても成果が出る仕事に高い報酬を払う余裕など、もはや大企業にすらないのです。

総合職で頑張ってもダメ、という時代
入社すれば安泰。それはもはや過去の話です。どんな有名企業も、大企業も、全社員の給料を上げ続けることなど不可能なのです。終身雇用を求めるなら、給料は横ばい。会社が高い報酬を払うのは、スペシャルなスキルを持った人材のみ。大企業ほどその傾向は強くなっていくでしょう。

だったらどうするか。答えはひとつしかありません。スペシャリストを目指すのです。

「この会社でなくても生きていけること」が、この会社で生きる道

どんな会社にいようとも、どんな仕事をしていようとも、自分だけのスペシャリティーを磨く。会社から高い報酬を得るために。会社を離れても食べていけるように。

社員を囲い込むために、自社でしか通用しない人材育成をする。右肩上がりの時代はこれでよかった。でもこれからはもう無理です。こんな組織は生き残っていけないのです。新卒人材に1000万円も払う。30代でも大企業の部長職になれる。すべて根本は同じです。いかにしてスペシャリストを囲い込むか。あらゆる企業がその努力をしているのです。

ゼネラリスト。総合職。その報酬はどんどん下がっていくでしょう。スペシャリスト。専門職。その報酬はどんどん跳ね上がっていくでしょう。

すべての人が何らかのスペシャリストである。これこそが無駄のない組織なのです。社長だって経営のスペシャリストでなくてはならない。ゼネラリストの時代はもう終わったのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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