働き方

ポジティブは良い、ネガティブは悪いと誰が決めた

投稿日:2021年5月31日 / by

<変人・安田の境目コラム>

前向きに行け!ポジティブに考えろ!とか言う人、居ますよね

常にポジティブな発言をする。ネガティブなことは絶対に言わない。周りの人にも言わせない。そもそもネガティブな人とは付き合わない。ポジティブな人だけで集まる、見るからに元気満々の超ポジティブ集団。

私はそういうのがいちばん苦手なのです。一緒にいるだけで疲れるし、どうにも滑稽に見えてしまいます。

まるで裏のないコインみたいな。深さゼロの箱みたいな。そんな感じ。つまり厚みがないってことですね。もっとはっきり言えば、ペラッペラということです。

ポジティブとネガティブの区分けについて
強い部分があれば、弱い部分もある。出来ることがあれば、出来ないこともある。前向きになれることもあれば、なれないこともある。それが人間というものでしょう。いや、人間に限らないですね。

ゾウは肉を食べられないし、カメは早く走れないし、ウサギはライオンを倒したりは出来ません。だってそういう生き物なのですから。だけどそれじゃあダメな人たちがいる。

ゾウ君はそんなに立派な体なんだから。頑張ればライオンだって倒せるよ。肉を食べればもっと強くなれるはずだ!とか。ウサギとカメの話だってそうです。無理矢理にも程があります。そもそも、なぜカメがウサギと徒競走しなくちゃいけないんでしょう。カメだってやればできる!ってことでしょうか。しかもウサギが寝てる間に勝っちゃうし。ポジティブな創作にも程があります。

君はノロマだねとウサギに言われた。だったらこう言い返せばいいのです。君はライオンが来ても逃げずにいられるかい?と。甲羅がないウサギはひとたまりもない。だから早く走って逃げるしかないんです。

ニンゲンだけがおかしなことをしてる、と気づいてみよう

つまりは見方によるということ。何をもってポジティブなのか。何をもってネガティブなのか。

俺は決して休まない。走り続けるウサギだ!なんていう人がいますけど。そんなの当たり前なんですよ。止まったら食べられちゃうんですから。目指すなら固い甲羅を持ったライオンでしょうか。しかも雑食。草でも根っこでも食べられる。空も飛べて、海にも潜れて、光合成までできる。もはやバケモノですよ。

結論は簡単です。自然界を見習えばいい。出来ないことはやろうとしない。出来ることに全力を尽くす。ただそれだけ。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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