
ポジティブは良い、ネガティブは悪いと誰が決めた
<変人・安田の境目コラム>
前向きに行け!ポジティブに考えろ!とか言う人、居ますよね
常にポジティブな発言をする。ネガティブなことは絶対に言わない。周りの人にも言わせない。そもそもネガティブな人とは付き合わない。ポジティブな人だけで集まる、見るからに元気満々の超ポジティブ集団。
私はそういうのがいちばん苦手なのです。一緒にいるだけで疲れるし、どうにも滑稽に見えてしまいます。
まるで裏のないコインみたいな。深さゼロの箱みたいな。そんな感じ。つまり厚みがないってことですね。もっとはっきり言えば、ペラッペラということです。
強い部分があれば、弱い部分もある。出来ることがあれば、出来ないこともある。前向きになれることもあれば、なれないこともある。それが人間というものでしょう。いや、人間に限らないですね。
ゾウは肉を食べられないし、カメは早く走れないし、ウサギはライオンを倒したりは出来ません。だってそういう生き物なのですから。だけどそれじゃあダメな人たちがいる。
ゾウ君はそんなに立派な体なんだから。頑張ればライオンだって倒せるよ。肉を食べればもっと強くなれるはずだ!とか。ウサギとカメの話だってそうです。無理矢理にも程があります。そもそも、なぜカメがウサギと徒競走しなくちゃいけないんでしょう。カメだってやればできる!ってことでしょうか。しかもウサギが寝てる間に勝っちゃうし。ポジティブな創作にも程があります。
君はノロマだねとウサギに言われた。だったらこう言い返せばいいのです。君はライオンが来ても逃げずにいられるかい?と。甲羅がないウサギはひとたまりもない。だから早く走って逃げるしかないんです。
ニンゲンだけがおかしなことをしてる、と気づいてみよう
つまりは見方によるということ。何をもってポジティブなのか。何をもってネガティブなのか。
俺は決して休まない。走り続けるウサギだ!なんていう人がいますけど。そんなの当たり前なんですよ。止まったら食べられちゃうんですから。目指すなら固い甲羅を持ったライオンでしょうか。しかも雑食。草でも根っこでも食べられる。空も飛べて、海にも潜れて、光合成までできる。もはやバケモノですよ。
結論は簡単です。自然界を見習えばいい。出来ないことはやろうとしない。出来ることに全力を尽くす。ただそれだけ。
