働き方

仕事を頼むなら正社員よりフリーランス、という時代

投稿日:2021年6月21日 / by

<変人・安田の境目コラム>

「就職ならちゃんとした会社の正社員になってくれ」と親が願う時代もありましたが…

仕事ができるのに会社を辞めてしまう。その始まりは副業です。とは言ってもコンビニや飲食店での時給バイトではありません。本業でやっていること。その中でも得意なこと。それを他社で生かそうと考える。これはとても自然な流れです。

会社ではいろんな業務が求められます。時には細かい書類づくり。時には部下の育成やマネジメント。もっと専門分野を極めたい。どうでもいい作業を減らしたい。得意スキルを活かせる仕事がしたい。その思いが彼らを副業に駆り立てるのです。

正社員よりフリーランスが頼りになる
商品開発だけに特化したい。営業の仕組みづくりだけに特化したい。SNS の配信だけに特化したい。試しにやった副業で成果が出る。顧客と収入がどんどん増えていく。そうやって彼らはフリーランスになっていきます。フリーランスとは、言い換えるなら能力のシェアです。

たとえば営業組織を強化したい。だけど実現できる人材が社内にはいない。では採用すればいいのか。仮に採用できても、莫大な人件費がかかります。そして現実的には採用は不可能です。だったら外注してみるか。という流れになる。

外注したら社員より仕事ができた。スキルは高いしプロ意識もある。採用も育成も必要ない。残業も離職も気にしなくていい。つまり社員を雇うより、ずっとコスパがいいのです。

「ジョブ型雇用」という言葉も出てきているけど、時代は確実に変わっている

本当にできる人材はフリーになれば2000万円ぐらい稼いでしまいます。これを1社で賄うのは厳しい。だけどシェアなら可能です。5社でシェアすれば1社600万円です。

もちろん時間は限られます。でもそれで十分なのです。なぜならできる人材は仕事が早いから。彼らの1日はフルタイム社員の1週間はるかに凌駕するのです。

通常の業務は正社員でこなす。特別なスキルが必要な仕事は外注する。フリーと正社員が入り混じった組織。それがスタンダードとなるのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

読み物コンテンツ

働き方白書について
仕事相談室について
極楽仕事術について
三者三様について
戦略的転職について
用語集について