働き方

「お金にならない自分の価値」もしっかり認めよう

投稿日:2021年8月9日 / by

<変人・安田の境目コラム>

どれだけ稼げるかが人間の価値を決める、なんてモノサシもありますが…

私の価値って何なの? 誰もが一度は考えたことのある、この質問。

恋人にとっての私。
家族にとっての私。
友人にとっての私。
そして社会の中での私。

上の3つはプライベート。そういうイメージではありませんか?そして最後のひとつは仕事。すなわちプロとしての私の価値。不思議ですよね。お金という線を引いてしまえば、多くはプライベートな問題になってしまう。

お金にならない自分の価値
この線からそちら側は、あなたの問題です。こちら側についてのみ、一緒に考えていきましょう。仕事にプライベートは、持ち込んではならない。プライベートに仕事は、持ち込みたくない。きっちり分けて考えよう。それがちゃんとした社会人である。
多くの人はそう信じているみたいです。

もちろん、それが正しいシーンもあります。「男としての私の価値は何ですか?」とか。「私が生きている目的は何でしょう?」とか。そんなことを部下に聞かれても困りますから。面倒な部下は私だってごめんです。

誰かの役に立てる自分こそが、本当の自分の価値ではないか

だけど自分のことに関しては別です。会社にいるときの私も、プライベートな時間の私も、どちらも私の大切な人生なのです。

上司は会社の中での私の価値しか考えてくれません。考えてくれたとしても、せいぜい社会人としての私。つまり稼げる部分の価値について。

だけど私はそれじゃいけない。お金になるかならないかに、自分の価値を閉じ込めてはいけない。ここがとても大事なところなのです。下手をすると奥さんや子供まで、稼ぎの部分しか見てくれなかったりします。でもそれは自分が悪いのです。稼ぐ以外の価値を提供してこなかったから。そんな家庭は非常に虚しい。

人生だって同じです。稼ぎなど関係なく人の役に立つこと。人として価値を提供できること。それが社会人としての価値なのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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