
二兎を追って二兎を得るための、ちょっとしたコツ
<変人・安田の境目コラム>
コトワザでは「それはできない、するな」ということになっているが…
「二兎を追うものは一兎をも得ず」と言われたら、
「二兎を追うものだけが二兎を得る」と反論したくなります。
「走りながら考えろ」と言われたら、
「走りながら考えることなんて出来ない」と反論したくなります。
要するに私はへそ曲がりなのです。だけど私なりの理屈もあります。私は「こうだ!」と決めつけられることや、頭がガチガチに固まって人を見ると、どうしても反論したくなるのです。
たとえば神様はいるのか。イエス・キリストは神の子なのか。この質問に100%イエスと答える人も、100%ノーと答える人も、私は苦手です。どちらにも反論したくなる。どっちなんだよ?と言われそうですけど。だけど分からないじゃないですか。真実がどうかなんてことは。
私はキリスト教徒ではありませんし、どちらかというと無神論者に近いです。だけど神様はいるかもしれないと思います。イエスは神の子かもしれないと思います。だってそうでしょう。神様が何なのすら分からないのですから。
地球は宇宙に浮かんだ天体です。だけど私たちは宇宙のことを1%も知りません。だったら神様がいたっておかしくない。大事なのは決めつけないことです。人は走りながら考えることもできるし、走りながら考えてはいけないこともある。二兎を同時に追いかけることもできるし、二兎を同時に追いかけてはならない時もある。
人間の体はひとつ。脳みそもひとつ。同時にふたつのことはできないし、ふたつのことを考えることもできない。だけど現実問題として、いろんなことをこなさないといけない。仕事も子育ても、食事も運動も、生きていくには全部必要なのです。
「同時にふたつに集中」はできないが「集中対象を時間ごとに切り替える」はできる
じゃあ、どうしたらいいのか。今この瞬間は目の前のことに集中する。過去への後悔や、未来への不安は、いったん、ぜんぶ忘れること。
食べている時に痩せることは考えない。ただただ目の前の食事を楽しむ。
子供と遊んでいるときに仕事の心配はしない。ただただ子供とのひと時を楽しむ。
先人が言いたかったのは、こういうことではないでしょうか。
