働き方

どうせウソつくのならマシな嘘を上手につきましょう

投稿日:2021年11月1日 / by

<変人・安田の境目コラム>

折しも、選挙の結果が出たばかりのこのタイミングですが…

なぜ選挙をすれば、いつも自民党が勝つのでしょうか。他に代わる政党がないから。それも間違ってはいません。だけど正解でもないと思います。

そもそも自民党に代わる政党とはどんな政党なのでしょう。もっと国を豊かにしてくれる。もっと税金を安くしてくれる。それは間違いない。だけどそんなことは不可能です。自民党だろうが、他の政党だろうが、絶対に不可能。

なぜなら財源がないからです。

だったらどうすればいいのか。どうすれば選挙に勝てるのか。ここでちょっと考えてみましょう。なぜ自民党は勝てるのか。条件は他と同じはずなのに。

上手な嘘のつき方
やれることに変わりはない。だけど選挙したら勝ってしまう。それは他よりマシだから、でしょうか。そう思ってる国民は多いでしょう。だけどそれは本質ではないと思います。本質は投票率です。

自民党を支持する人は、たくさん選挙に行って投票する。なぜなら彼らには見返りがあるから。分配にエコ贔屓があるからです。財源は同じ。だけど分配を偏らせれば一部は潤う。その人たちが確実に投票すれば、選挙に勝つことができる。いわゆる組織票というやつですね。

では野党が勝つにはどうしたらいいか。これはもう投票率を上げるしかない。今まで選挙に見向きもしなかった人。行っても無駄だと諦めていた人。ここを動かす以外に方法はない。

国民は「その嘘」をわかっていて、どちらがマシなウソかを見極めている

ではどうやったら動くのか。野党はここで間違えてしまう。相手の失敗をあげつらったり、自民党がいかに嘘つきかを指摘したり。

もちろん間違ってはいないです。確かに自民党は嘘ばかりついています。しかも大してうまくもない嘘です。それでも選挙では勝ってしまう。野党よりもまだマシな嘘だからです。

出来もしないことばかり言うのはダメ。これは前回失敗しました。だけど正論では国民は動かない。求めているのはもっと上手な嘘なのです。みんなが心躍らせ、選挙に行きたくなるような、ワクワクする嘘。彼らにはそれが足りないのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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