働き方

儲けるために考える「人は一体何にお金を払うのか」

投稿日:2021年11月8日 / by

<変人・安田の境目コラム>

つまり人は何に「価値」を感じて、それの「価格」が決まっていくのか

1億7000万円だったバンクシーの絵が、シュレッダーで刻まれたことで、29億円の価値になりました。落書きのような絵が1億7000万円もすること。切り刻まれて29億円に値上がりしたこと。どちらも信じがたい事実です。

信じがたいけど事実。

じつは私たちの周りには、こういうことが多々あります。竹藪に1億円落ちていたとか。津波で原発が破壊されたとか。信じがたい事実とは、言い換えるなら紛れもない事実。ここがとても重要なのです。

だけど多くの人は忘れがち。なぜ忘れてしまうのか。確率がとても低いことだから。常識ではあり得ないことだから。だけど起こってしまったこと。やっぱりそれは事実なんですよ。

儲けるために価値と価格の関係は知っておくべき
事実は事実として、きちんと受け入れなくちゃいけない。私はそう思います。でないと同じ失敗を繰り返してしまうから。でないと成功の果実手にできないから。

信じがたい。あり得ない。多くの人はこちらに気を取られてしまう。だけど重要なのは事実かどうか。それは事実起こったことなのです。問題はなぜそれが起こったのか。なぜバンクシーの絵は高いのか。なぜ切られた絵が値上がりするのか。それは買っているものが絵ではないから。お金を支払っているのは絵だけれど、買っているものは絵ではない。

価値も価格も「人間の妄想」だけで決まっているという事実

バンクシーという謎のアーティスト。彼が描く映画のような社会風刺ストーリー。そこに人々が共感し熱狂する。そこに目をつけお金儲けする人が現れる。金に集まる人をまた風刺するバンクシー。1億7000万円を一瞬でゴミにしてしまう。こんなものはただの紙切れだと言わんばかりに。人々はさらに共感し熱狂する。熱狂はゴミを29億円の価値に変えてしまう。

さあ、買っているものは何でしょう?バンクシーの生き様でしょうか。人々の熱狂でしょうか。もはやどんな目利きでも、作品だけをみて価値を測ることは不可能です。

なぜなら価値は人間の妄想の中にあるから。

※人は何に価値を感じるのか。儲かるビジネスのためにそれはどう考えるべきなのかについて、安田氏がこちらの動画で詳しく語っています。よろしかったら併せてご覧ください。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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