働き方

頭で考えて動く人と感情で動く人。あなたはどっち?

投稿日:2021年12月6日 / by

<変人・安田の境目コラム>

何をすべきと考えるか。何をしたいと感じるか。人間の行動の原動力はややこしい

思考は脳が司っています。では感情はどうか。感情だって脳の産物だろう。そう考えている人は多いでしょう。だけど私は違うと思います。脳がすべてだということに、どうしても納得いかないのです。

感情は脳ではなく心の産物ではないのか。違うよ。それは脳内物質の影響だよ。知識のある人はそう反論するでしょう。確かにその通り。快感も不快感も脳内物質でコントロールされているのです。

理性で動くか感情で動くか
たとえば痛いことや苦しいこと。これには不快感が伴います。だから痛みや苦しみを避けようとする。逆もまた然りです。快感を伴う行動に、人間は駆り立てられていくのです。

生命の危険に関わる行動には、不快感が与えられる。
生命の発展に関わる行動には、快感が与えられる。

ルールはとてもシンプルです。ところが人間はこのルールに反抗します。肥満なのに食べ続けたり、ガリガリなのに拒食したり、辛いトレーニングや、精神的なストレスを美徳としたり。快不快への反抗。これは一体なにを意味するのでしょう。

自分の脳みそへの抵抗でしょうか。その反抗心もまた脳みそが生み出しているのでしょうか。

理性と感情、どうして食い違うのか。食い違ったらどうしたらいいか

なぜ人は快不快に抗うのか。それは思考と感情が分裂しているからです。頭で考える快感と心が感じる快感。頭で考える不快感と心が感じる不快感。ここがズレているのです。

脳みそが壊れているからズレるのか。感情が暴走しているからズレるのか。

私は違うと思います。どちらも狂っていない。やはりそれは別ものなのです。我考える。ゆえに我あり。これが人間。我感じる。ゆえに我あり。これも人間。どちらも正しいのです。

問題はその答えがズレている場合。ここをどうやって修正すればいいのか。快不快は生命に直結しています。だけど人間はその通りには行動しない。理性という名の思考力があるから。考える。ゆえにズレる。それを脳みそで修正するのは不可能です。

ズレた時には考えるのではなく感じる。あのブルースリーの名言どおりなのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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