働き方

「自分のビジネスの定義」を間違えて大失敗した話

投稿日:2022年2月7日 / by

<変人・安田の境目コラム>

ホリエモンさんのやり方にならってお金を稼ごうとしていた時がありました

ホリエモンはメルマガでなんと1億円も稼いでいる。それを聞いて私もメルマガを始めました。じつに愚かなことです。

ホリエモンのメルマガは840円。読者数は1万人を超えている。売上総額は1億円以上。だったら自分はいくらにするか。そんなところから着手したのです。愚かすぎて笑いたくなります。私は価格を600円に決めました。

ホリエモンの本は50万部ぐらい売れている。私の本もかつては35万部売れた。累計すれば80万部以上売れている。メルマガが売れない道理があるものか。本気でそう考えていたのです。有料メルマガ配信会社からも、「ぜひうちでやってほしい」などと言われ、もはや天狗になっていました。

ビジネスのカテゴリの定義は実は大切
計画はこうです。
控えめに言って、600円で2000人ぐらいは登録してくれるだろう。月商は120万円だ。自分の取り分は65%だから78万円。十分に生きていけるじゃないか。愚かにもそんな計算をしていたのです。

結果はどうだったか。
登録者は130人で売上は7万8000円。私の取り分は5万円ほど。これでは家賃すら払えません。自分はオワコンだったんだ。そう確信しました。

そこからコツコツ仕事を始め、何年もかけて、ようやく、自分のポジションと仕事を見つけていったのです。

メルマガで稼ぐというビジネスの「位置づけ」を完全に勘違いしていた

私は何を間違っていたのでしょうか。自分の実力を過信していた。もちろんそれもあります。だけどそれだけではありません。私は定義を間違えていたのです。

メルマガとは文章の集まりです。つまり顧客は文章を買っている。だったら本と同じではないか。そう考えていたわけです。情報もノウハウも無料で手に入る時代。親切な動画ですら無料で見れる時代。メルマガの文章に600円も払うはずがない。登録者がお金を払うのは別の「何か」なのです。

私のビジネスにはそれがなかった。つまりマネタイズできる商品が無かったのです。

※要は「事業の位置づけ」と「マネタイズのポイント」。このことについてより詳しい解説を、安田氏のこちらの別コラムでご覧いただけます。よろしかったらご参照ください。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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