
御社の商品は「顧客の選択肢」に入っているのか
<変人・安田の境目コラム>
あらゆるものに、あらゆる選択肢が多すぎる現代なのだけど…
人生には幾つの選択肢があるのか。皆さんは数えたことがありますか。
大人は子供に熱く語ります。君には無限の選択肢があるよと。だけど言ってる本人は、そんなことを信じてはいないのです。
私たちには自由があります。日本は独裁国家ではないのですから。誰かに何かを強制されることはない。選択する権利は常に自分にあるのです。
理屈ではその通り。進学も、就職も、結婚も、最終的に自分で選択したはず。だけど自由という感じがしない。もちろん親の影響はあるでしょう。だけどそれだけじゃない。何か窮屈さを感じる。それはいったいなぜなのか。
それは選択肢が限られているからです。小学生の将来なりたい職業には、サッカー選手、宇宙飛行士、アイドル、ユーチューバーなどが、ひしめいています。だけど中学生になり、高校生になり、大学を卒業する頃には、A社かB社かC社になっています。いつの間にこんなに狭くなってしまうのか。
人は自覚なきまま、自らの選択肢を狭めていきます。なぜなら楽だからです。
たとえば昼ごはんの選択。今日の昼メシ何にする?と同僚に聞かれて、スズメを捕まえて焼き鳥にしよう!という人はまずいない。香港に飲茶を食べにいく人もいない。いつもの和定食かラーメンか。中華もいいな。たまにはイタリアン行ってみる?この程度が関の山。
バカにしているわけではありません。私だって似たようなものです。いちいち無限の選択肢など考えていたら、面倒くさくてとても生きていけません。
人の「狭い選択肢」に入っていない商品は、買ってもらいようがない
だけど売る側はそれではいけない。何とかして相手の選択肢に入り込まなくちゃいけない。なぜなら、そこに入っていない商品は絶対に売れないから。
人は無意識に多くの情報を遮断しています。つまりほとんどの選択肢は見えていないのです。見えていない選択肢を見える化する。これが潜在顧客の掘り起こしです。新商品は作っただけでは売れません。見えない商品は買いようがないのです。
※選択肢に入っていない商品は、「見えていない、存在しない商品」と同じ…という詳しい解説を、安田氏のこちらの別コラムでご覧いただけます。よろしかったらご参照ください。
