
がんばって働いても給料が増えないのは、当たり前
<変人・安田の境目コラム>
一生懸命働けば、昇給していく。という思い込みが間違っている
コンビニのアルバイトにも時給アップはあります。何も分からない状態から、ひとりで任せられる状態になる。お店のオーナーは助かるわけです。いちいち細かいことを言わなくてもいい。ミスや間違いも少ない。お客さんから怒られることもない。
とはいえ劇的に時給がアップするわけではありません。なぜならやっていることは同じだから。商品を並べる。レジ係をする。簡単な調理をする。店内の清掃をする。うまいヘタはあれど、やっていることは同じ。これで劇的に報酬アップするはずがない。アップしたらお店がもちません。
同じ仕事を続けていても報酬は増えない。考えてみればこれが自然な姿です。にも関わらず日本では不思議なことが続いてきました。同じ会社で、同じ仕事を、真面目に一生懸命続けていれば、どんどん収入が増えていく。このようなことが実際に起こっていたわけです。
考えてみればすごくおかしなこと。でも人間は慣れてしまうのです。真面目に頑張っていれば、給料は増えていくはずだ。気がつけばそれが常識になっている。
だけどこんな不自然なことは、必ずどこかで終わりを迎えます。つまりそれが今だということ。多くの人は納得いかないようですけど。
同じことを続けていたのでは給料は増えない。会社も衰退する
「真面目に働いてるのに、給料が増えないなんておかしいじゃないか!」と多くの人は叫んでます。まともな状態に戻っただけなのに。今までがおかしかっただけなのに。
収入を増やしたいなら、昨日までと同じ仕事をやっていてはいけない。もっと工夫して、新たなスキルを身につけて、これまでにない利益を生み出す。そうやって給料は増えていくのです。
会社だって同じです。同じ業界で、同じような仕事を、真面目に一生懸命続けても、業績が良くなったりはしません。景気が悪いからじゃない。政策がずれているからでもない。それがごく普通の状態なのです。
※ただ同じことを続けていたのでは、会社の経営そのものもアブナイ!という安田氏の論説をこちらの別コラムでご覧いただくことができます。よろしかったらご参照ください。
1965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。