
世の“一般常識”や他の人の価値観に洗脳されたくない
<変人・安田の境目コラム>
平均寿命、平均年収、平均的な生き方。それは私には関係ない
私は50歳を過ぎた頃から、死ぬことを意識して生きています。いつ死ぬかわからないし、いつ死んでもいいように生きたいから。家族のために保険にも入ったし、やりたいことは先延ばしせずどんどんやるようにしています。
そして計画は常に3年単位。3年以上生きることは前提にしない。1年経ったらまたそこから3年計画。
ずっとこれを続けています。
なぜそうまで死にこだわるのか。安田さんは長生きしますよ。死ぬことを考えるのはまだ早いです。もっと前向きにいきましょうよ。などと人からは言われます。
だけど私にはその発想が理解できないのです。50歳にもなれば体にガタが来るし、記憶だってあやふやになります。気力も体力も目に見えて落ちてきます。平均的な日本男子は78歳まで生きるとか、多くの日本人は癌で死ぬとか、長生きするためには人間ドックだとか、そういう常識が嫌で仕方ないのです。
私は私。他人の平均寿命なんて関係ない。生き方も、仕事のやり方も、いくら稼ぐのかも、私は自分で決めたいのです。なぜなら自分の人生だから。他人の平均的な年収など、どうでもいい。
自分の人生なのだから、「自分が囚われた価値観」で生きていいはず
その商品が高いのか安いのか。この仕事は受けるべきかどうか。家を買うかどうか。家賃は無駄かどうか。もっと効率良く儲けるべきか。1日何時間働いて何時間眠るのか。そういうことを全て、私は私の意思と価値観で決めたい。ただそれだけのことなのです。
人の話を聞かない訳ではありません。聞くべきアドバイスなら聞こうと思います。聞くべきアドバイスとは、その人がちゃんと考えて言っていること。一般的にこうだとか、これが常識だとか、多くの人はこうやっているとか、そんなの話には興味がないのです。
もちろん私も何らかの価値観に囚われていることでしょう。人間なんてひとり残らず囚われているのです。例外なんてありません。私はただ、何に囚われるのかを、自分で決めたいだけなのです。
1965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。