働き方

商品が売れるようにするロジックとコンセプトの作り方

投稿日:2023年2月13日 / by

<変人・安田の境目コラム>

新製品を出して、ビジネスをしていくために避けて通れない必須のプロセス

新商品を考えて世の中にリリースする。ずっとこの作業を繰り返してきました。

手順はこんな感じです。まず妄想する。どんな商品があったら、自分は欲しくなるのだろう。ここがスタート地点です。

次に妄想を整理します。私はなぜそれが欲しくなったのか。いつ、どの時点で、どこに価値を感じて、欲しいと思うに至ったのか。ここから商品開発が始まります。ターゲットはどんな人なのか。商品価値は何なのか。価格はいくらが妥当なのか。ここを明確にすることで、新商品が誕生します。

新製品開発のプロセス
問題はここからです。商品内容と価格を決めれば、商品をリリースすることはできます。だけどそれだけでは売れません。欲しいと思ってもらう工夫が必要なのです。

私はこれを販売ロジックと呼んでおり、商品をリリースする前に必ず考えます。考えて、考えて、練り込んでいく。売れるかどうかはここで決まります。そして再現性もここから生まれます。

再現性とは売れる状態を意図的に作り出すことです。一発芸人には再現性がありません。たまたま売れた。なぜ売れたのか分からない。分からないから再現できない。これが一発芸人。ビジネスでも同じことが起こります。

ロジックは大事。そしてそれを文章化したコンセプトも大事

これこれ、こういう理由で、お客さんはこの商品が欲しくなる。それが販売ロジックです。もちろんロジック通りには売れません。何度もロジックを作り替え実験する。それを繰り返すことで、再現性が高くなっていくのです。

ロジックが完成したら、それをコンセプト文に作り変えます。お笑い芸人がネタを作るのと同じです。お客さんはロジックではなく、ネタを見て笑うからです。商品販売も同じです。お客さんはロジックではなく、コンセプトを見て商品が欲しくなります。ロジックに基づきコンセプト文を丁寧に作り上げる必要があるのです。

優しい文章で書くのか。論理的に感情を交えずに書くのか。いわゆる文体というものがとても大事。そしてもちろん中身。「文体×内容=コンセプトの力」となるのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
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1965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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