
販売ロジックを作る時にコピーライターが必要な理由
<変人・安田の境目コラム>
商品を確実に売るための販売ロジックを作るには、5つのステップがある
私は販売ロジックを書くことが得意だと自負しています。だから仕事にしているのですが、好きかどうかとなると微妙です。得意だけど好きではない。それは販売ロジックを書くまでのプロセスに起因しているのです。
販売ロジックは、下記のような手順で作ります。
1)商品の特徴を分解する
2)ターゲットを想定する
3)ターゲットが響くロジックを練る
4)ロジックを文章にする
5)文章を面白おかしく仕立て上げる
この内、私が好きで得意なのは、3と5だけです。ロジックを練るのは簡単ではありませんが、閃いた時は飛び跳ねたくなるほど嬉しいです。文章を面白く仕上げる作業は、最も楽しい仕事のひとつです。時間があればこれだけをやっていたいです。
「商品の分解」と「ターゲット設定」
ここは好きとか得意とかより、長年の経験で培ったスキルに近いです。
元々得意なわけではありませんが、時間をかければそれなりの精度が出せます。
一番嫌いなのは4の「文章にする」作業です。普段からたくさん文章を書いている安田がなぜ?と思われるかもしれません。でもこれは全くの別物なのです。
私が普段書いている文章は、書きたいことを書いているだけ。だけど販売ロジックに関しては、コピーライティングが必要なのです。目的に沿って、的確な順序で、整理しながら、書き進めていく作業。このすべてが嫌いです。特に「整理」という部分が大嫌い。だから私はコピーライターになれないのです。
筋道を立てて、ロジカルに書き進める事。それがつまり、コピーライティング
じつは自分の商品を作るときも、この部分だけを外注したりします。ロジックを練り、コピーライターに委ねる。もしくはロジックを練り、文章の概要まで考えてから委ねる。やろうと思えば自分で出来ますし、かなりの費用が浮くと思います。だけど滅多にやりません。なぜなら嫌いだからです。
私がこの作業をやるのは、クライアントの販売ロジックを書く時。さすがにここは外注できません。だから心を空っぽにして、粛々と、コツコツと、書き進めるのです。
1965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。