働き方

あなたは、赤字社員に成り下がっていないですか

投稿日:2023年4月24日 / by

<変人・安田の境目コラム>

会社の経営を圧迫する要因になるのが「赤字社員」。あなたは、御社は、大丈夫?

赤字社員がひとりもいなければ、会社は間違いなく黒字になります。
もちろん “社長”も含めての話です。

赤字社員と黒字社員
では赤字社員を無くすには、どうしたらいいのでしょうか。
私が出した結論はこうです。

1:まず育てないこと
“今”の状態(能力)で、黒字になる人のみを採用する。
2:出世させないこと
能力に応じて報酬を増やすのはOK。頑張ったご褒美に出世させるのはNG。出世こそが赤字社員の元凶なのです。
3:能力以上の成果を求めないこと
あれもやらせよう、これもやってほしい。できない仕事をさせるから、社員は赤字になっていくのです。

この3つを守っていれば、会社は確実に利益が出ます。出た利益の中から社長が報酬を取れば、会社は確実に黒字になるのです。

「赤字社員」は自分がそうだとは認めたがらないものではあるけど…

そもそも赤字社員とは何なのか?ここを考えることが重要なのです。赤字社員とは “仕事ができない人”のことではありません。仕事ができない黒字社員もいるし、仕事ができる赤字社員もいます。だけど経営者は、なぜかこの事実を見落としてしまいます。

赤字社員とは何か?答えはシンプルです。報酬よりも貢献利益が少ない人。ただそれだけのことです。売れる営業マンでも、貢献利益以上に報酬を払えば赤字になる。売れない営業マンでも、貢献利益の中から報酬を払えば黒字になる。

では最低賃金を払っても赤字の営業マンはどうしたらいいのか?答えは簡単です。雇わなければいいのです。ここで間違える経営者は、自分で育てようとしてしまう人。“今のスキル”以上の成果を、“未来の彼”に期待してしまう人。この経営判断が赤字の最大の要因なのです。

人材が悪いのではありません。選び方が悪いのです。配置の仕方が悪いのです。期待の仕方が悪いのです。今のスキルで確実に利益が出る仕事。これがない人を雇ってはならないのです。

※人手不足解消のために初任給の大幅引上げが話題になっている昨今のことにも触れたうえで、会社が「赤字社員」を撲滅するポイントについて、安田氏が貴重な提言をしている別コラムを、こちらで読むことができます。雇う側の人も、雇われる側の人も、どうぞご覧ください。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
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1965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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