
会社に言われた売り方でモノが売れる時代はおしまい
<変人・安田の境目コラム>
自社商品の売り方は、かつては会社が教えてくれたものだったけれど
私は性格が捻くれているので、「こんな商品は絶対に売れない」と言われると、俄然やる気が出ます。「この通りやれば売れるよ」などと言われると、やる気が失せます。
だから会社員時代はとても苦労しました。なにしろ「こうやれ」と言われたことを、やりたくないのですから。そして実際にやらないのですから。
だけど単なるサボりではありません。言われた通りにやるのは嫌だけど、自分で工夫してやるのは大好きなのです。こうやればもっと楽に売れるじゃないか、ということを編み出していました。
今は「会社に言われたやり方しかできない人間」は低く評価される時代
あの時代が終わってくれて、本当によかった。心底そう思います。あのままだったら私はきっと生きていくことが出来なかったでしょう。
良い時代に生まれたものです。今は価値観が180度変わりました。言われたことを言われた通りにやっても、もはや報酬は増えません。言われた通りにやる仕事の報酬は頭打ち。自分なりの創意工夫が求められているのです。
売れないものを売るアイデア。
来ない客を呼び込むアイデア。
成り立たない地域で成り立たせるアイデア。
社員に楽をさせるアイデア。
値上げしても売れるアイデア。
そういうものを求めてたくさんの問い合わせが来ます。私にとって大好物な仕事がどんどん増えていくのです。
1965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。