
あなたの会社の求人に人が集まらない、明確な理由
<変人・安田の境目コラム>
どうしていい人材が採用できないのか。とてもわかりやすい理由があります
採用に困っている会社がどんどん増えてきました。私のところにもたくさん相談が来ます。話を聞いていて感じるのは、採用と集客は同じだということ。
無理やり人を集めても商品は売れません。いい人も採用できません。ポイントはあちら側の意思なのです。この商品が欲しい。この会社に入りたい。本気でそう思ってくれているかどうか。
そのために考えるべきは需給バランス。
なぜ商品が売れないのか。それは商品が余っているからです。
なぜいい人が採れないのか。それは求人が余っているからです。
なぜ商品は余るのか。それは供給が多いから。
なぜ供給が多いのか。それはみんなが同じ商品を作るから。
なぜみんな同じ商品を作るのか。それは同じマーケットを狙っているから。
これと同じことが採用で起きています。みんなが同じマーケットを狙って、似たような求人をたくさん作る。だから求人が余ってしまうのです。需給バランスを考えれば、やるべきことは明白です。みんなが狙わないマーケットを狙う。これしかありません。それはどんなマーケットなのでしょう。
「いい人材」の設定を間違えていると、本当にいい人材は採れない
人数が少ない。要望が特殊。普通のニーズとかけ離れている。そういう特殊なマーケット。
面倒だし数は少ないし、とても効率の悪いマーケット。だからガラ空きなのです。
採用で困っているという経営者の皆さま。ぜひ一度、他社の募集ページをご覧ください。そこではどんな人が募集されているのか。自社の何をアピールしているのか。まあどこも似たり寄ったりです。似たり寄ったりだと何がまずいか。そう需給バランスが最悪なのです。いわば100匹のサンマを1万人が奪い合っているようなもの。
ウツボを取りましょうよ。
ウミガメを取りましょうよ。
ネコザメを取りましょうよ。
それが私からの提案です。見た目は悪いけど味はいい。使いようによって大きな価値が出る。他社が取りたがらない人の中から、自社で黒字になる人材を探すのです。
1965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。