働き方

令和時代に業績を伸ばす「シン中小企業」が生き残る理由

投稿日:2023年11月6日 / by

<変人・安田の境目コラム>

今の厳しい時代の中で「なぜこの会社は強いのか」と思わせる中小企業が、ある

原価高で、人不足で、消費が低迷している現代の日本。もはや打つ手など無いように見えます。でもこの環境の中で業績を伸ばし続けている会社もあります。

最先端のテクノロジーを持っているわけでもなく、ものすごい資金力があるわけでもなく、最強の営業部隊を抱えているわけでもない。これまでにもあったビジネスで、これまでにもあった商品を売っているのに、業績がすこぶる良い。どの地域、どの業界でも、このような会社が出現し始めました。

新しい時代に生き残る中小企業の条件
私はそれを令和時代のシン中小企業と呼んでいます。なぜ彼らだけ重力に逆らうような経営が可能なのか。明確な理由は分かりません。ただ言えるのは時代に合っているということ。一過性の現象ではなく大きな流れであるということ。

その特徴はまず採用に困っていないことです。この人不足の時代に働きたいという人が勝手に集まってくるのです。次に収益率がとても高いこと。決して安売りすることなく、広告をバンバン出すわけでもなく、営業マンがゴリゴリ売るわけでもないのに、顧客が増えていくのです。

時代を生き残る「シン中小企業」に共通する、3つのポイント

どういう理屈でこのような結果になるのか。理由はわかりませんが彼らには共通点があります。自社の商品を深掘りしてとことんこだわっていること。儲けよりも楽しさや面白さを重視していること。社長自身がかなり逸脱しており賛否が分かれる存在であること。それを隠そうともせず実名でどんどん情報発信していること。

なぜこんな経営をしているのか。なぜこんなにも業績がいいのか。理由を聞けば答えてくれると思います。でも聞いた通りにやっても、きっと再現性は低いと思います。同じことをしても同じ結果にはならない。それがシン中小企業の特徴なのです。

彼らだから上手くいく。なぜなら儲けのためではなく、ただ自分たちがやりたいことをやっているから。本気で楽しんでいるから。その気持ちが人を動かし、世の中を動かしているのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
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1965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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