働き方

ブラック企業も、緩すぎるホワイト企業も、消えていく運命

投稿日:2023年11月13日 / by

<変人・安田の境目コラム>

“ブラックな会社”を辞める人、“ホワイトな会社”から逃げ出す人、それぞれ

報酬の大半は歩合。休みは少なく、ストレスフルな職場。厳しい数値目標があり、上司からのプレッシャーも厳しい。未達者が罵られることは日常茶飯事。いわゆるブラック企業。

そんな会社はもう時代遅れだ、という考え。
こういう職場でしか本当の実力はつかない、という考え。
どちらが正しいのでしょうか。

ブラック企業もホワイト企業もダメになる
いい会社だけど緩すぎて将来が心配。そう言ってホワイト企業を辞めていく若者もいます。確かに緩いだけでは力がつかない。とはいえブラック企業に就職したいわけではない。彼らが求めているのはまともな厳しさのある職場です。

ブラック企業出身で成功している経営者もたくさんいます。だけどその何十倍、何百倍も、心や体を壊してしまった人もいます。

プロとして食べていくならそれくらいの試練は当たり前。楽して甲子園に行った選手などいない。確かにそれも一理あります。

厳しさとブラック。緩さとホワイト。それらが一緒くたにされているのです。
たとえば部活における鉄拳制裁。最近の子供はひ弱すぎるとか。やられる方にも問題があるとか。いろんな意見がありますがこれは明確にアウト。なぜなら法治国家における違法行為だからです。

「厳しくない、楽な会社がホワイト企業」という考え方が、そもそも間違い

では全員丸坊主はどうでしょう。これは別に違法行為ではありません。だけどグレーな行為と言えるでしょう。なぜならスポーツが上手くなることと坊主頭とは関係がないから。坊主でなくても優勝できることを慶應高校は示してしまいました。

厳しさとブラックとは違う。
緩さとホワイトとは違う。
本当のホワイト企業には厳しさも必要です。どんなに結果が出てもブラックはNGです。当たり前のことですがいまだにこの当たり前を理解できない人が多いのです。

単なる緩い会社も、ブラックな会社も、この先淘汰されていくでしょう。なぜならどんどん人が離れていくから。そのような会社を社会が許さないから。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
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1965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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