働き方

客の都合に迎合するな。自社の都合に客を合わせさせよう

投稿日:2024年1月29日 / by

<変人・安田の境目コラム>

「とにかくお客様ファースト」という考え方を、きっぱり考え直してみるべきです

ピーク時の人手が足りない。だからスタッフを休ませられない。ピーク時以外は客が少ない。待機時間も長い。だから報酬を増やすことができない。
拘束時間が長く、休日に休めず、ピーク時には目が回るほど忙しく、その割に給料が安い。だから人が辞めていく。残った人にしわ寄せが行きさらに辞めていく。

こういう現場の悩みをよくお聞きします。

客の都合に迎合するな。自社の都合に客を合わせさせよ
その度に私は同じ提案をします。ピーク時の受け入れ人数を減らしましょうと。
そうすることでスタッフに休みを与えることができます。「稼ぎどきに人を減らしてどうするんだ?」と断られることがほとんどですが冷静に考えればこれ以外に解決策はないのです。ピーク時の受け入れ人数を減らして顧客には空いている時間に来てもらうのです。

そんなことをしたら顧客が他社に流れてしまう。確かにそうなるかもしれません。でもそうならないかもしれません。他社に流れるかどうかは「来る理由」によるからです。

自分が行きたい時に開いている店。それが来る理由だとしたら顧客は他社に流れるでしょう。

ほんとうにいいサービスなら、「優良な客」が店や会社の都合に合わせてくれる

ではこういう理由だったら。この美容師に髪を切って欲しい。この歯医者さんの診療を受けたい。この獣医師に愛犬を診てほしい。この大将が握る寿司を食べたい。

さらにこの欲求に「どうしても」というフレーズが付いたら。どうしてもこの先生に診てもらいたい。どうしてもこの人の料理が食べたい。

都内の歯科医院の数はコンビニより多い。それでも予約が取れない歯医者はあるのです。どうしても、その歯医者に診てもらいたい。それなら予約が取れる時に行くしかありません。歯医者に行くために有休を取る?ペットの診察に有休を取る?まともな社会人はそんなことをしない。そう思いますか。

よく考えてみてください。今や顧客より優秀な社員を集める方が難しい時代。ちゃんと仕事をしてくれるなら「どうぞ休んでください」と思いませんか。

現代社会において優秀な人ほど働く時間はコントロールし易いのです。彼らは盲目的に近くのクリニックに愛犬を預けたりはしません。行くべきクリニックをちゃんと調べて選ぶ。その結果、いいクリニックには優良顧客が増え便利なだけのクリニックには忙しくて面倒な顧客が増えていくのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
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1965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

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