
アマゾンが“驚異のアプリ”を日本解禁
アマゾン(Amazon.co.jp)が2015年6月30日、スマートフォン対応Amazonアプリに、新たに「スキャン検索」機能の提供を開始した。この機能により、ユーザーはより便利なショッピングが可能となる。
「スキャン検索」は、その名の通り、商品をスキャニングして、検索。ワンクリックで商品詳細ページにアクセスできる機能だ。商品のバーコードに加え、商品にかざすだけで、商品画像での検索が可能となる。
対応商品は多様で、書籍やCD、DVD、生活用品、食品や飲料など、幅広い商品の商品情報を簡単に検索・表示できる。例えば、探している商品名が分からず、そこに商品あれば、スマホのカメラを向けるだけで商品へのリンクが表示される。場所が店舗なら当然、商品名は分かるが、あえて商品にかざし、リンク先を見て安ければ、そのまま購入してしまうという使い方もあるだろう。
この機能は、1年前に米国で発売されたファイアーフォンに搭載されていたもので、当時からあることが懸念されていた。店舗を見るだけの場としてしまう“ショールミング問題”だ。今回、日本での機能提供により、いよいよそれが現実となる日が来たといえる。
基本的にはあくまで、キーワードや音声検索の補助的な位置づけで、便利な検索オプションというところだが、使い方次第では店舗がまさにショールームと化しかねず、場合によっては撮影行為禁止という展開も出てくるかもしれない…。
逆手にとって、店舗とアプリを連動させ、まさにショールーム化してしまい、人員を削減しつつ、売り上げ効率を上げる戦略も取れなくもないが、コストバランスを考えると、アマゾン以外にうまく導入、活用できる企業はないだろう。ジワジワとリアル店舗の首を絞めてきたアマゾンが、その気はなくともいよいよ、リアル店舗の存在を骨抜きにする“禁じ手”を解禁した–。
なお、Android携帯向けAmazonアプリ/Amazonショッピングアプリについては、近日中に「スキャン検索」機能が追加される予定だ。