働き方

ボーダレス時代に重要になる「チカラ」とは【瓦の目】

投稿日:2015年12月11日 / by

大企業と消費者の新しい関係が生まれる

富士ゼロックス(株)(本社:東京都港区、社長:栗原 博)が、(株)A(エイス:本社:東京都港区、社長:山田 歩・大川 浩基)のサポートを受け、次世代ソリューションやサービスに向けたコンセプト開発を支援するため、エンドユーザーから広くアイデアを募集し、共に創りあげるオープンイノベーションプロジェクトを2015年12 月9 日からスタートした。

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同社は、同プロジェクトで初めて(株)A の共創ものづくりプラットフォーム「Wemake(ウィーメイク)」を活用する。Wemake は、メーカーが全国の生活者と商品を共創できる、ものづくりのオープンイノベーションプラットフォーム。同社はこのWemake を通じ、「一般の消費者が持つ課題やアイデアを取り込むことで社外の新しい発想を得て、そこに社内の技術力・ノウハウを掛け合わせることにより、既存の複合機事業に限らない広い視野で、顧客とのコミュニケーションを活性化し、価値創造を支援。本当に必要とされる革新的なソリューションやサービスのコンセプトが生まれることを期待している」という。

Wemakeを活用したこうした取り組みは、コクヨや王子産業資材マネジメントともすでに進めており、まさに大企業と一消費者の新しい関係性を構築するシステムとして機能しつつある。Wemakeには売上げから収益が分配される仕組みがあり、アイディアが採用されれば、報酬ももらえる。その意味では、企業の壁を越え、一般消費者が、プロジェクトメンバーの一員になるに等しく、企業と消費者の新しい関係性を生み出す、画期的な仕組みへと発展していく可能性は十分にある。

進行するボーダレス化は何を意味するのか…

働く個人と企業をつなぐオープンプラットファームとして、クラウドソーシングが急拡大したのが約3年前。画期的な仕組みにより、フリーランスという個人が、大企業の案件を受けるケースもあり、一つの壁が壊れた。以降これまでの間にIoT(モノのインターネット)が拡がり、社内でも部署間の壁を超えたアイディア募集というシーンが急速に増えている。部署間、企業と個人、そして企業と企業。これまでビジネスの世界に厳然とそびえたっていた「壁」がいま、どんどん崩壊している。

こうした状況は、既存のビジネスモデルではもはや付加価値を生み出せないことを逆説的に証明しているといえる。一方で、正社員という観点からこのシチュエーションをみれば、もはや学歴もキャリアも無関係になる、といっていいだろう。つまり、すぐれた才能や発想力があれば、誰でも大きなプロジェクトに関われる可能性が転がっているということだ。人工知能もますます普及するこれからの時代、「創造力」が、いよいよ重要になってきそうだ。

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