働き方

独自のスタンスで堅実に前進する後発の雄/クラウドワークス

投稿日:2014年11月6日 / by

マザーズ上場で大飛躍への準備も万端

クラウドワークス

2トップの一角として行政などと連携しながら堅実に前進する

ランサーズと双璧をなすクラウドソーシングサイト「クラウドワークス」。2014年12月の東証マザーズからの上場も決まり、大きな飛躍への準備体制も万全に整う。技術系に強く、スタンスとしては、社会に対する課題解決という側面を色濃くにじませながら、新しい働き方としてのクラウドソーシング普及を進める。

2014年6月にリリースした「メイカーズワークス」。製造業・建設業の視点にたった新たな展開となる同サービスは、企画・デザインから設計、検証、販売までをクラウドソーシングで担う。モノづくりに特化した同サービスには、類似のものがあるものの、クラウドソーシングのパフォーマンスを全面的に活用したスタイルはなく、注目の試みといえる。

この仕組みは、クラウドソーシングの可能性をこれまで以上に引きだす可能性を秘める。なぜなら、アイディアはあるがつくれない、つくれるがアイディアはない、つくれるが売り方が分からない…というように世に点在するモノづくりの課題を不特定多数の叡智を有効活用することで解決へと導くからだ。つまり、誰もが参加者になれ、プロジェクトの一員になれる。アウトソーシングの延長としてのクラウドソーシングではなく、埋もれたスキルやアイディアを掘り起こすことにつながる使い方であり、まさにクラウドソーシングの真骨頂といえる。

リアルな働きかけの積極活用で図る深い浸透度

その他、同社は、シニア層や地域活性化など、日本がこれから直面するさまざまな課題に対し、新たなインフラとしてクラウドソーシングが担う役割を常に意識している。そうしたアクションを促進すべく、行政とも積極的に連携し、より大きなスタンスで、クラウドソーシングの利便性最大化を進める。

団体や企業とも積極的に連携。利用企業がアンバサダーとして、その魅力や活用法などを伝える普及活動なども展開する。どんなにすぐれていても、知らなければ意味がない。とりわけ企業に対するリテラシー向上に積極的に動くことで、その利用価値や正しい利用の仕方などを啓蒙。そしたリアルな働きかけによって、同社はクラウドソーシングが内包する不特定多数というビジネスコンタクトにおける課題に対し、予防線を張っているともいえる。

海外展開も視野に入れる同社は、9月末にアドバイザーとしてMITメディアラボ所長の伊藤穣一氏と米WIRED誌のコントリビューティングエディターでクラウドソーシングの命名者ジェフ・ハウ氏をクラウドソーシング事業へ招へいした。国内同様にガッチリと外堀を固めながら、前進するスタイルを踏襲し、今後、グローバル展開に本腰を入れる。

〈社会の発展と個人の幸せに貢献する〉。そうした命題を常に掲げながら、普及拡大を進めるクラウドワークス。つまりそれは、埋もれた個人と企業が必要とする人材マッチングの最適化が、ひいては社会の発展につながる、ということだ。このミッションそのものが、受発注者へのフィルターであり、見えない相手とのやり取りによるトラブル発生余地を狭める“対策”になっているともいえるだろう。

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