働き方

柔軟な働き方の理想の形

投稿日:2014年2月13日 / by

お毒 アタシそろそろ隠居したいと思ってるの。といっても、貧乏だから完全なリタイアは無理よね。仕事をセーブしながら、好きなことにたくさん時間を使いたわ。理想は、週休4日で一日3時間労働。いいでしょ。

猫田先生 一か月の労働時間が40時間弱じゃねぇか。そりゃまた、随分といい身分だな。まぁ、それは極端にしても、いま、国の方でも柔軟な働き方の実現を視野に入れたいろいろな議論をしてるみてぇだな。

毒舌家

お毒 でもさ、なんだかんだいっても携帯に連絡は来るし、こっちから気になって連絡したりで、実質的には自由時間は少ないとは思うわ。

物知り

猫田先生 そりゃそうだろうな。でもお毒みてぇにもう体力的にもきついから緩く働きたいって正規ワーカーがいた場合に、時間的にも緩やかな非正規に転換するという制度がある。この制度の活用の仕方を工夫することで、柔軟な働き方が機能しやすくなるってことはあるんだな。ただ、スムースな運用となるとこれが意外に難しい。例えば、正規から非正規に転換した場合に、一気に気が抜けて、仕事の質が落ちたりする可能性がある。そうしたモチベーション維持をどうするかはなかなか難しいんだ。

お毒 たいては子育てとか介護とか老化とか、事情があるわけでしょ。単にゆるく働きたいからそうするってことじゃないんだろから、そんな心配しなくていいんじゃないの?

猫田先生 その通りなんだが、それでも周囲からやっかみの声は確実に起こるよな。「早く帰れてうらやましいわね」とかなんとかさ。こうした事例とは逆に、“オレ流”を主張するワーカーだって出てくるかもしれねぇしな。つまり、時間は短く働きたい。でも、出世も考えている。もちろん、成果は出す。そんなタイプが正規から非正規への転換を申し出てきたらどうすんだ。受け入れるべきだよな。子育てや介護とは事情が違うけど、柔軟な働き方ってことでいえば、それもありだよな。

おっちょこちょい

お毒 確かにそうね。従来の働き方は、何かと制約が多いから、それによって本来の力を発揮できていない人だっているだろうし…。そう考えると、そもそも長時間働いたから優秀とか出世するって判断基準自体がおかしいって話よね。評価はあくまで仕事の質ですべき。本当の意味で柔軟な働き方のできる社会にする上で、結局は日本の会社の体質や日本人の気質が、ネックになってる感じね。

猫田先生 そうだよな。でも今後数十年は、少子高齢化によって労働人口が減ることが確実なんだから、単に事情があってフルタイムは無理なんて理由でワーカーを評価・選別してたら回らなくなる会社だって確実に出てくるぜ。だから、今は従来の価値観をどうするかの大きなターニングポイトでもあるのかもな。「転勤なし」、「職種変更なし」、って限定(ジョブ型)正社員制度も浮上してるが、そうやって個々の事情を考慮した“オーダーメイド勤務”が提供できるくらいにしておかねぇと、優秀な人材はもちろん、普通の人材だって確保が難しくなる。

伝衛門 時間限定正社員ってのはどうでやんすかね。9時からお昼までは自由時間。3時から5時は限定正社員。あとは自由時間。

お毒 アンタの集中力は持って10分。2時間限定なんて不可能。だから10分限定正社員。つまり、必要なしってこと。シッシッ。

猫田先生 柔軟性ってのは、どんな形にも無駄なく適正になじむってこと。だから、会社は制度設計などで、柔軟に人材を受け入れられる器を用意する。ワーカーの方は、そうした制度に甘んじるんじゃなく、より働きやすい環境を提供してもらってるってことを肝に銘じ、どんな形態で働くにせよベストの生産性を発揮する。これが実現できれば、みんなハッピーになれるし、ひょっとしたら日本が再浮上するきっかけになるかもしれねぇぜ。

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