
ランサーズが新規事業を発表

新事業の説明をする足立氏
日本最大級のクラウドソーシングサービスを運営するランサーズ(株)(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長: 秋好 陽介)は2014年8月12日、「Lancers Open Platform(以下:ランサーズ オープン プラットフォーム)」の提供を開始した。
同サービスは、同サイトの会員データベースを外部パートナー企業に公開するもの。これにより、認定パートナー企業は、クラウドリソース(ランサーズ上の会員)を活用したサービスの提供が可能となる。
スキルと案件をマッチングするWEBプラットフォームとして、個人やフリーランスの働き方に革新をもたらしたクラウドソーシング。ランサーズの会員数は、2014年第一四半期で36.6万人と爆増を続けている。クライアント数も同期までに累計9万1,000社にのぼり、人的資源のインフラとしての役割も高まっている。
だが、不特定多数の叡智を活用するクラウドソーシングの性質と日本の文化的側面が絡むなど、案件こそ順調に伸びているものの、成約に繋がりづらい課題も横たわる。新たなサービスとなる同サービスは、専門領域を持つパートナー企業を窓口とすることで、利用企業の不安や専門的なやり取りをパートナー企業が担うことで、よりスムースでスピーディーな人的資源活用をサポートする。
「ランサーズ オープン プラットフォームの特徴は、(1)重要な経営資源である人材を、市場状況やビジネス成長に合わせて柔軟かつスピードを持って調達することが可能になる点(2)それを活用するパートナー企業の高い専門性と流動的なクラウドリソース(ランサーズ会員)により、高クオリティのサービスをスピード、コストメリットをもって提供できるようになる点にあります。ここまで案件数が順調に拡大している一方で成約数が低いという課題もあり、専門性を持つパートナー企業が仲介となることで、クライアントの不安や手間を軽減。スムースに活用できるため、課題解決にも繋がると考えています」と同社取締役COO事業開発部長の足立和久氏は説明する。
同サービスにより、クライアント企業・パートナー企業・ランサーズ会員の間にはマルチウィンの関係が出来上がることになる。企業はパートナー企業の専門性から案件の依頼先を選別できるため、安心して依頼までを見据えられる。案件を受注したパートナー企業もランサーズ登録会員を活用できる為、自社の提供サービスの範囲を超えた人的リソースを活用できるため、柔軟、かつ幅広い対応が可能となる。ランサーズ会員は、使い勝手の向上による受注の敷居が下がることなどによる仕事総量の増加により、依頼が増加するーー。
同社では今後、現在14社の認定パートナー企業を100社まで増やし、1ヶ月の受注1億円を目指し、2015年以降は全企業にAPIでの公開を予定する。これまでも、「Lancers マイチーム」や「Lancers for business」でクライアント企業の利用サポートを行いながら、クライアントの増大を図ってきた同社。新サービスにより、会社という概念を超えた、“仕事のプラットフォーム”としての機能にさらに磨きを掛けることで、クラウドソーシング市場の拡大を加速。2020年までに全世界で1000万人が仕事ができる一大プラットフォームの構築を目指し、時間と場所にとらわれない「あたらしい働き方」の浸透を現実のものへと近づけていく。