
ナポレオン・ヒル

こんな生活ができるのも失敗をしっかりと糧にしたから(平城氏撮影)
盲信して購入した高額商品からのリターンは?
今回は私の23歳の時のエピソードをお話しします。
あなたは、『ナポレオン・ヒル』という高額商材を知っていますか?いわゆる『帝王学』というものをうたったモチベーションアップ教材なのですが、このナポレオン・ヒルに似た商材があって、私は当時100万円もしたこの教材を申し込んでしまいました。100万円という金額は、大学を出たばかりの当時の私にとっては、当然一括で払えたわけではなく、毎月2万円程度のローンを組みました。
この商材を知ったのは雑誌か何かの広告で、そこで応募したら営業マンから電話があり、見事にクロージングされてしまったということです。
当時社会のことを全く知らなかった私にとって、『帝王学』という言葉はまさに魅力的で、成功するための絶対法則が、この中に書かれているんだ。これは古来から伝わる秘伝のようなものだ。と勝手に妄信していたのですね。
この教材には、
鉄鋼王:カーネギー
ケンタッキー:カーネルサンダース
マイクロソフト:ビルゲイツ
マクドナルド:レイ・クロック
ディズニー:ウォルト・ディズニー
といった、ワールドクラス(主にアメリカ)の成功者達の考え方などが説明されたテープ教材と、自分用のノートのようなものが、ダンボール一杯に入っていました。パッケージはかなり豪華でしたね。
そのテープをSONYのMDウォークマンにコピーして、会社の通勤時や家に帰ってから、時には寝ながらなど、とにかく聴きまくりました。この本に習って、白い紙に『5年以内に500万円を貯蓄して、シリコンバレーで起業する』と書いてカバンの中に入れ、昼食時には会社の屋上に上がって1人で弁当を食べ、この呪文を何回も何回も唱えていました(苦笑
これで効果が出たのか?
そこが興味深いポイントだと思います。
結論から言うと、この教材は私にとって、日々のモチベーションを上げてくれるメリットはありましたが、成功するために必須のものだったかというと、『No』でした。
過去の自分にアドバイスするとしたら
過去の自分にアドバイスができるとしたら、この100万円は教材を買うために使うのではなく、『何でもいいから100万円を使って、実際に自分でビジネスを起こしなさい』とアドバイスをするでしょう。『アウトプット』の活動ですね。
アウトプットの概念は様々です。
例えば、物販ビジネスをされる方であれば、
・商品をリサーチする
・仕入れる
・売る
この全てが『アウトプット』に該当しますし、プログラマーの方であれば、
・プログラミングをする
これがアウトプットです。
自分の商品やサービスを広めるために広告をうつ。
これもアウトプットです。
100万円を広告費に使う。
これは勇気のいることですが、大変素晴らしい行為だと思います。
広告を打つことで、
市場から素早くフィードバックを受けることができるので、自分がうち出そうとしている商品・サービスが受け入れられるかどうか、早い判断ができます。
私達は『時間』という見えないコストを払いながら生きています。死へのカウントダウンは、今日も現在進行形で続いています。
政治・医療・金融などの一部の分野以外において、大成功している人に実は高学歴の方が少ないのは、生きているうちにこの図で如何に早く右側に移行して行ったか、これにつきると思います。
そういう意味では私は就職活動の時から起業を意識し、大学院には行きませんでしたし、社会人になって一切資格も取得していませんし、20代の頃はひたすら『プログラミング』というアウトプット活動をしていました。
30代の今は『文章を書く』というのが自分のメインのアウトプット活動になりました。40代になったら、『人を育成する』というのがメインのアウトプット活動になると思います。