働き方

あの感情認識ロボ「Pepper」がネスレ日本に“就職”

投稿日:2014年10月29日 / by

ついにロボットワーカーの時代が到来!? ネスレ日本(株)(兵庫県神戸市、代表取締役社長兼CEO:高岡浩三)が、売り場でのヒト型ロボット導入を発表した。2014年12月から全国の家電量販店で順次展開。2015年末までに様々な店舗で1,000店規模の展開を目指す。

ネスレ日本はPepperを“採用”し、店頭での接客を任せる

ネスレ日本はPepperを“採用”し、店頭での接客を任せる

「イラッシャイマセ、オイシイコーヒーハイカガデスカ?」。

年末の売り場で、本格的なロボットによる接客が実現する。採用されるのは、ソフトバンクロボティクス(株)(東京都港区、代表取締役社長:冨澤文秀)が開発した世界初の感情認識パーソナルロボットPepper。今年6月からソフトバンショップのクルーとして活躍しているのでご存知の方も多いだろう。

ロボットによる接客は、イベント系では定番ともいえるが、販売製品の説明をしながら会話もする形で、1,000店規模の展開は、前例がない。まさに人に代わり、ロボットが労働を担う形であり、いよいよ迫りくるロボット労働時代を予感させる。

壮大な展開にソフトバンクグループ代表の孫正義氏は「世界最大のグローバル食品企業であるネスレと共同で、Pepperを利用した先進的な接客体験を創造することには大変夢があります。気軽にロボットと触れ合える店舗を共に作り広めていくことで、世界中の人々に驚きと笑顔を提供したいと思います」とコメントを寄せている。

ネスレ日本の高岡氏も「Pepperがネスカフェ製品を説明しながらお客さまと会話をするという両社の新たな取り組みが実現し、大変うれしく思います。このような新しい接客のビジネスモデルが日本発のイノベーションとして全世界へ広がっていくことを期待しています」と語っている。

周囲の状況を把握して自律的に判断し行動するPepperは、人とのコミュニケーションに特化した機能とインターフェースを備えており、接客はお手のもの。会話から客の好みのコーヒーを予測し、おススメコーヒーの提案もできるといい、その点では人も顔負けといえるかもしれない…。

今回の導入は、まだイベント的要素は強いが、ロボットの機能は急速に進化しており、将来的には、人口減による労働力を補うものとして、本格普及する可能性は十分にある。ロボットの労働力化については、常に「人の仕事を奪うのか」、という議論がされるが、あまりにもネガティブな見方といえる。

現実には、ロボットが人ができない部分を補うことで共存共栄し、人がより人らしく働ける世の中の実現へ貢献する最高のテクノロジーの結晶として機能してくれるハズである。遠い未来と思われていた本格的なロボット時代到来の足音が、ついに聞こえ始めた。

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