インタビュー

“働き方の祭典”開催でみえたものとは

投稿日:2014年10月27日 / by

横石崇TWDWプロデューサー

働き方の祭典が今年も開幕

TOKYO WORK DESIGN WEEK

プロデューサー
横石崇氏

“働き方の祭典”「TOKYO WORK DESIGN WEEK 2014」(TWDW=2014年11月19日~11月25日)が近づいてきた。前回に続く2回目となるTWDW。横石崇プロデューサーに、この1年で体感した働き方の変化を踏まえつつ、今回の見どころを聞いた。

働き方の祭典開催の狙い

――今年も働き方の祭典が近づいてきました。初開催の昨年もかなりの盛り上がりでしたが今年はどんな感じでしょうか。

横石P おかげさまでチケットは滑り出し好調です。プログラムも昨年の4倍近くに増え、全体の充実度も増していると思います。

ーー昨年の来客層はどういった方だったのですか。

横石P 年齢は20代から30代。7割近くが会社員ですね。新規事業担当という方も結構いました。大きな企業の方も多かったですね。

ーー働き方というテーマについて、大きな企業に属す人が来ているのというのは、意義がありますよね。

横石P このイベントのそもそものきっかけは、2011年の震災後に「ワークシフト」(リンダ・グラットン著)を読んで語る会(フューチャーセッション)があり、すごく盛り上がったんです。それでこういうことについて、もっと考える場があってもいいと思ったんです。ネット上には働き方についてのサービスや掲示板などの書き込みはありますけど、リアルの場はまだなかった。そもそもそういう類のもじゃないイメージがある。だからこそ、あえてリアルにこういう場をつくって、働き方について考えてもらいたいと思ったんです。働き方ってこれまでは一本のレールの上を走る印象でしたが、これからは非連続的なキャリアも普通になってくる。そうなった時にスムースに順応できる思考を磨く場になればいいですよね

働き方を考える意義とは

ーー昨年の参加者の反応はどうでしたか。

横石崇

2回目の開催を前に見どころを語る横石氏

横石P ビビっていましたが、ものすごく好評でした。参加してもらった方から多かった声が、「もっと自分たちの意見も言わせてほしい」というものでした。そこで今回はより双方向性を高めるために、セッションの時間も1.5倍にして、参加者と対話できる機会を増やそうとしています。

ーー参加者は、ただ聞きに来ているというより、真剣に働き方について情報やアイディアを公開したいんですね。

横石P 働き方というのはホントに十人十色でひとそれぞれ。正解はないと思います。ですから、著名な方の意見はもちろん参考になりますが、「自分はこうしたい」という部分があってしかるべきだと思います。そうでない人でも、そうやっていろいろな人の意見を見聞することで、レールは一本でないことを知ることだけでも参加する意義があると思います。

イベント開催で体感した変化とは

ーープロデューサーとして携わり、この1年で働き方の変化を体感したと思うことはありますか。

横石P このイベントは、多くのボランティアで成り立っている部分が大きいのですが、その人たちが結構会社を辞めて独立しました。このイベントに刺激を受けてのものかは分かりませんが、ぼんやりと起業の意思があったりした人たちですから、何らかの刺激を受けたのかもしれません。大きな企業の方も多いですから、決断は容易ではなかったと思います。

ーーそれはすごいですね。決して会社を辞めさせるためのイベントではありませんが、レールが一本でないことを知るという側面でいえば、影響を与えたことは間違いないでしょうね。

横石P 1000万円の年収を稼ぎたければ、1000万円の年収の人が10人いるところにいきなさい、という考えがあります。働き方もまさにそうで、旧来型の働き方に染まった集団とずっと過ごしていると、どうしてもそこに染まってします。ですから、TWDWのような場にまず足を運ぶことからでも、一歩は踏み出せると思います。ターゲットを20代~30代に設定しているのもそのためです。できるだけ早いうちに選択肢がたくさんあることを知っておいた方が、より豊かな人生を歩めることは確かですから。

前回以上に満載した仕掛け

ーー今回は、実際に体験できるプログラムが増えていますね。

対話の時間を増やすなど、盛り上がった前回からさらに内容をブラッシュアップした

対話の時間を増やすなど、盛り上がった前回からさらに内容をブラッシュアップする

横石P 前回、会場での申込みだけだった仕事旅行社さんの仕事体験は今回、期間中に体験できます。女子のはたらき方マルシェでは、女性の働き方について、専門家が1対1でアドバイスを行います。新しい武器展では、仕事に役立つガジェットやツールを紹介します。さまざま視点やアプローチから、働き方について考える仕掛けを前回以上に満載しました。

ーーでは最後に今後の展望をお聞かせください。

横石P まずは2回目を成功させることが重要ですが、先ほども言ったように、目的を達成するためには、それを達成している人に囲まれている必要があります。あたらしい働き方へ世の中がシフトしていくとしても、そのためにはそういう方向へ行きたいと考えている人が一人でも多くなっていかないと大きなうねりにはなっていかない。微力ながらこのイベントが、渦の中心になれればと思っています。


◇TOKYO WORK DESIGN WEEK(TWDW)

TWDW

さらにパワーアップして今年も開催されるTWDW

「新しい働き方」や「未来の会社」にまつわるアイデアやヒントを交換して、多様な交わりから新たな未来をつくっていく、
ひらかれた場。渋谷ヒカリエを拠点に、勤労感謝の日の前後7日間に渡り、働き方をテーマにしたさまざまなイベントを行う。2013年に第一回が開催され、延べ3000人以上を動員した。

URL:http://twdw.jp/

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