働き方

空気のように使えるメガネ型端末

投稿日:2014年2月28日 / by
スマホと連動し、自然な形で情報伝達を実現する“雰囲気メガネ”

スマホと連動し、自然な形で情報伝達を実現する“雰囲気メガネ”

時計にメガネにコンタクトレンズ、Tシャツ…など、身に着けるアイテムがその機能を超越し、デジタル端末としてどんどん進化している。(株)間チルダが、2014年2月24日にスペイン・バルセロナの世界最大のモバイル見本市で発表した〈雰囲気メガネ〉。メガネ型のウェアラブル端末である同アイテムは、〈あくまで自然に〉にこだわった、身につける端末が目指すべき一つの方向性を示している。

デバイスの進化は、物理的課題をクリアする足跡と同義といっていいだろう。例えば電話でいえば、電線でつながった重い鉄の塊から、肩から下げて持ち運べる移動型になり、いまや手のひらに収まるほどに小型化。その上でPC並みの性能を搭載するスマホへと進化を遂げた。機能をアップグレードしながら、よりコンパクトになり、その機能の移植先はより身近な時計やメガネなどの装着アイテムへとシフトしている。

その進化の向かう先は、人ができるだけ自然に端末の機能を使いこなせるスタイルの追求となるだろう。究極的には肉体に内蔵する形もありうるが、あくまで身に着けるものを前提に考えよう。そうすると、その答えの一つして、まるで空気のように使いこなせることが、ウェアラブル端末としての一つの理想形となる。

雰囲気メガネは、その名の通り、情報をまるで周囲の空気に溶け込むように伝達する。情報はスマートフォンと連動し、電話やメール、SNSの着信はもちろん、その日のスケジュールや株価の変動など多様なものを通知する。通知の仕方は、用途に合わせたカラーリングのライトの点滅や小型スピーカーのサウンドによる通知。押しつけがましくなく、あくまで自然であり、もちろん、第三者がみて通知に気づくこともない。

見た目の自然さと裏腹にデジタル技術の粋を結集したような機能を誇るグーグルグラスが話題だが、ある意味では同アイテムは、そうしたメガネ型端末とは対極にあるといえる。それもそのはずで、同アイテム開発プロジェクトにはメガネ販売店「パリミキ」を擁する(株)三城ホールディングスが参画。さらにAR技術を活用したスマホアプリ「セカイカメラ」で知られる赤松正行氏らが名を連ねる。

着用型端末は、「着用+端末」がイコール0に近いほど、完成度が高いといえる。メガネなのにデジタル端末としての機能を備える――。メガネとしての機能を微塵も損なうことなく、デジタルデバイスとしても必要十分に機能する同アイテムは、メガネ屋とアプリの妙を知り尽くす赤松氏の合体だからこそ生まれた特性といえる。一般発売の時期は未定だが、スマートな働き方に欠かせない、できるビジネスマンの必着アイテムとなることは間違いなさそうだ。

 

 

 

 

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