働き方

今後20年のワークスタイル変遷予測【企業編】

投稿日:2012年9月19日 / by

働き方はどう変わっていくのか(~2033年)

ワークスタイル、つまり働き方は時代とともに変貌を遂げている。その変わり目には常に大きく2つの動きがある。ひとつは技術や生活水準の向上。そしてもうひとつは市場ニーズの変化だ。いままさに、日本は大きな変遷の過渡期にある。働く側(労働者)、働かせる側(企業)の両サイドから、瓦版編集部が今後20年の変遷を予測してみる。テーマが壮大なのでカテゴリーは大きく4つに分類し、各カテゴリーごとに検証する。

企業編

高齢化(シニア)

先進国の高齢化はどこも深刻だ。特に日本は、高齢化先進国であり、事態は予断を許さない。働き方の変化を語るとき、最も大きな要因の一つがこの高齢化といえる。すでに65歳以上の高齢者は現役世代3人に対し1人の割合となっているが、50年後には、現役世代1人に対し、一人の高齢者を支える時代が到来する。

高齢者が増えることはつまり、消費が低迷し、労働人口が減少することを意味する。従来の社会制度も事実上崩壊する。従って国を挙げての抜本改革が必要となる。企業にとっては、労働力としての高齢者の有効活用、それでも不足する労働力フォローに女性や外国人の活用、そして国内戦略としてのシニアマーケットの創出は、不可避の重要テーマとなる。

グローバル化

昨今やたらとグローバル化が叫ばれている。では、グローバル化は一体、何をもたらすのか。企業側にとっては、市場拡大という追い風の一方で、競合の増大という負の側面がある。国内市場が縮小するから海外なのか、技術の進歩で海外への敷居が下がったからグローバルなのか。まずはそこを見定めないと、名ばかりのグローバル化になりかねない。

グローバル化を進めるためには、単に海外に支社を持つだけは無意味で、文化そのものを吸収する必要がある。そのためには、外国人の採用、製品や販売方法の外国仕様へのカスタマイズなど、表面的でない腹をくくったさまざまな適応力、対応が必要となる。

環境を考える

環境、エネルギー

資源の問題は、この数十年で大きく変化するテーマだ。化石燃料は確実に底をつく。原発は縮小の方向へ向かう。代替のエネルギーとして、風力や水量、地熱、太陽光など、自然エネルギーの有効活用が電力のスタンダードとなるだろう。

いずれにせよ、湯水のようにエネルギーを消費する時代は幕を閉じる。企業にとっては、製品をコンセプト、そして作り方から変える必要があり、さらに作った製品そのものの省エネ仕様は当然のこととして、価格面に跳ね返らない工夫も要される。詰まる所、取り組む業務に対し、売るという側面以外の要素が多分に求められる方向へ進むということである。

テクノロジー

技術の進化は、いつの時代も企業にとって大きな変化をもたらす。ラジオからテレビ、レコードからCD、CDからネット配信、テレビからネットでの映像配信。テクノロジーの発展により生まれたプロダクツによって、マーケットの主役が変わる。猛烈なスピードで進展する技術革新についていけなければ、瞬間的に利益を得ても、すぐに脱落してしまう。

開発部門で優秀な人材を獲得し、育てることが、企業にとって、今後は非常に大きなテーマとなる。開発部門への投資を強化する一方で、企業は全てを抱えるスタイルから脱却し、機能を絞った司令塔としての存在に収れんしていく可能性もある。アウトソーシングやクラウドソーシングの活用の仕方もこれまでとは違った距離感になっていくだろう。

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