インタビュー

女性ワーカーの正しいキャリアデザインの描き方(2)

投稿日:2014年5月1日 / by

熊平美香氏

なぜ21世紀は女性の時代なのか

昭和女子大学キャリアカレッジ
学院長 熊平美香氏

日本における女性管理職増の動きは、大きな観点ではグローバル化に根差すーー。すぐにはピンと来ないかもしれないがいま、世界は女性の良さが生かされる潮流にある。そもそも、女性活用において、世界に大きく後れを取る日本。そうした中で、自身も世界を股にかけて活躍し、その現実を体感する熊平氏。インタビュー第2回では、世界のビジネストレンドにも精通する同氏に、女性活用とグローバル化の相関について解説いただく。


21世紀が女性の時代である理由

--前回は女性は、今の流れを圧力でなくチャンスととらえ、自身の幸せを追求するベクトルで活用すべきとのご指摘がありました。もう少し具体的にご提示いただけますでしょうか。

熊平 私がいま若い女性にいっているのは、「21世紀は女性の時代」ということです。その大きな背景にはグローバル化が進展があります。企業がグローバル化を進める上でも女性の良さを活かすことが、そのまま成功に近づける状況になっているということです。

――どういうことでしょうか。

熊平美香氏

21世紀は女性の時代の真意とは

熊平 グローバル化を成功に導くいわゆるグローバルリーダーに求められる資質は、エンパシー、「共感力」といわれています。多国籍で多様な人々を束ね、マネジメントする。そのためにはヒエラルキーでなく、フラットな関係性の構築が重要になります。権威を振りかざすリーダーでなく、人々の幸せを考えて行動できる能力。これはまさに女性の持つ能力であり、強みです。

――「フラットに並ぶ」女性ならでは、ですね。

熊平 いま世界のリーダーといわれている女性の文脈の中で必ず出てくるのが「チーム」というワードです。つまり、自分のポジションを上げるという思いは全くなく、「チーム」の成果を考え、動いた結果の「リーダー」という位置づけである、ということです。フラットに対話しながら、チームをまとめ、成果を出していく。これはグローバルリーダーに求められる資質そのものです。

世界の女性リーダーに見られる大きな潮流

――企業にとって、今やグローバル化は避けて通れない部分。そうした中で、企業においてそうした女性が活躍する場面が増えてくるということですね。

熊平 女性ならではの強みを生かし、働くという観点ではそういうことです。それから、私自身実感していることですが、昨今、世界の女性リーダーに大きな変化の潮流がみられ始めています。

――大きな変化、ですか。

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世界の流れが大きく変わりつつあると指摘する熊平氏

熊平 Facebook COOのシェリル・サンドバーク氏が、著書「LEAN IN」の中で、女性リーダーの弱みを公開しました。こうしたことはこれまでは禁句でした。考えられないことです。思っていても口に出すことは許されませんでした。アメリカ国務省政策企画本部長の要職を辞任したアン・マリー・スロ-ターさんも子育てと仕事の両立は無理と公然と訴えました。かつてならありえないような、成功している女性の姿がこうやって出てくることに、世界の流れが大きく変わりつつあることを実感します。

21世紀は女性の資質が必要とされる時代

――ビジネスの世界でも「女性はこうあるべき」という常識が変化しつつあるということですか。だとすれば、女性がこれまで以上に踏み出しやすくはなりますね。

熊平 だからこそ、「21世紀は女性の時代」ということなのです。女性が備える資質が活かされ、必要とされる時代になったのです。もっとも日本は、女性が活躍するという点では世界に大きく後れを取っています。そうした部分で私は「教育」という視点で、日本の女性を応援していきたいと思っています。(第三回に続く)

第一回:女性ワーカーの正しいキャリアデザインの描き方(1)


〈熊平美香氏 プロフィール 〉  一般財団法人クマヒラセキュリティ財団 代表理事
ハーバード大学教育大学院MBA修了後、銀行の金庫扉を製造する家業 熊平製作所の新規事業開発に従事。藤田商店にて、日本マクドナルド創業者藤田田会長と共に新規事業を立ち上げた後、1997年に独立。エイテッククマヒラ 代表取締役就任。TSUTAYAの親会社CCC社外取締役を経て、現在は、「戦略を実現する強力な組織」に必要な学習デザインを中心にコンサルティング・サービスを提供。青山学院大学大学院国際マネジメント研究科MBAでは、アントレプレナーシップとソーシャルアントレプレナーシップの講義を行う。


career-c【昭和女子大学キャリアカレッジ】
前身は2007年に採択された文部科学省の「社会人の学び直しプロジェクト」支援事業の「元気にママチャレ!」。社会人として数年の実務経験を持つ方から起業を目指す方まで幅広い年代、職業経験を持つ女性を対象とする。キャリアカレッジでは前進のプログラムを発展/充実させ、より現実的なニーズに応えることができるよう、継続就業中の女性、起業を目指す女性も対象とした内容となっている。hp:http://career-c.swu.ac.jp/

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