
グッバイワーク リスト№2 工場労働者
~縮小する仕事・消滅する仕事~

製造ロボットの進化はめざましいものがある
ベルトコンベアで流れてきた材料を組み立てる、不良品を検品する…など、工場での労働者の主な作業は、“流れ作業”である。もっとも、単純な作業ではあるものの、まだまだ人間の存在は必要ではある。単純な組み立てはお手の物だが、複雑な組み立ては、まだ人間の繊細さにはかなわないからだ。
とはいえ、昨今は優れた性能をもった工場型ロボットが続々と登場し始めている。3次元ビジョンを備えたマシンは、一見すると地味だが、その動きは目を見張る。流れてくるパーツをしっかりと見極めながら、状況に応じて作業する姿はには思わず「参りました」とうなってしまう。3次元ビジョンが目となり、状況を見極めているのだ。
動きも非常にスムースになっている。いわゆるロボットのカクカクとした動きはいまは昔。まるで生き物のように滑らかにかつ、スピーディーに動き、かなり複雑な作業もいとも簡単にこなす。「人間でなければ」、という領域は、どんどん縮小傾向にある。
従来の工場型マシンは、決められた動きしかできなかった。従って、作業しやすい環境を整えてやれば、無尽蔵のスタミナとスピードで大車輪の活躍をみせた。しかし、その性能を存分に発揮するための環境は人間が整える必要があった。確実に効率が上がるものの、万能ではなかったわけである。そうした欠点を補うマシンが技術的課題も克服し、誕生したことで、工場労働者は、今後その場所を占拠されかねない…。
実際、海外では完全オートメーション工場がある。最小限の人員で稼働させている工場も珍しくない。そもそも大型の工場が、作業を効率的に進めるために生まれたものであることを考えても、必要以上の人員は削減される宿命にあるともいえる。セキュリティ等の観点から、完全に人員ゼロとはならないだろうが、工場の仕事は、ロボットが主流になる日はそう遠くないのかもしれない…。
安泰度2 実現度85%