
新たな価値を生み出す「捻り」の加え方
変人・安田の境目コラム
人の紹介に価値を生み出す“捻り方”
人を紹介するときには、ちょっとした捻りを加える。それが私の流儀です。私は何事も素直には出来ないのです。でも私が出会いを捻るのは、性格がひねくれているから、というだけではありません。新たな価値を生み出すためです。
例えばAさんをBさんに紹介する場合。こちらAさんです。こちらBさんです。あとは二人でよろしく。これでは話が盛り上がりません。もちろん、最初からお互いのニーズがマッチしていれば、話は別です。AさんがBさんから得るもの。BさんがAさんから得るもの。それが明確であり、お互いにメリットがあれば、放っておいても話は盛り上がります。
でもそういうケースはとても少ない。ほとんどの出会いは、単なる出会い。ニーズとか、メリットとかまで、発展しない出会い。だから私はそこに、捻りを加えるのです。
まず、Aさんが持っているもの(価値)と、Bさんが求めているもの(ニーズ)を比較する。次に、Bさんが持っているもの(価値)と、Aさんが求めているもの(ニーズ)を比較する。どちらかの持っているものと、どちらかの求めているものが一致していれば、放っておいても会話は進みます。問題なのはそれが一致していない場合。
この場合、価値とニーズを加工する必要があります。Aさんが持っている価値に捻りを加え、Bさんのニーズにもちょっと手を加え、二つの形がピタリと収まるように、微調整するのです。
余計なお世話が高める価値
ちょっとした余計なお世話です。この人は私の価値を高めてくれる。この人は私のニーズを分かってくれる。この人は有益な人を紹介してくれる。そういう人の所に、人は集まって来るから。
これは人と人との出会いに限りません。人と会社の出会いや、人と商品の出会い、商品と商品の出会いなど、捻りの技術はあらゆる出会いに有効なのです。
では、捻り力を磨くにはどうすればいいのか。重要なのは常に考えることです。この人にはどういう価値があるのか。捻ればどういう価値に変化するのか。この人のニーズは何によって満たされるのか。捻ればどういうニーズに変化するのか。知恵の輪を捻るように、目の前の人を捻るのです。
