働き方

「努力」がつまらなく、面倒くさい理由

投稿日:2019年5月20日 / by

<変人・安田の境目コラム>

努力嫌いを抹消する発想の転換

私は努力という概念が嫌いです。努力する、という発想が好きではない。努力した、と考えることも好きではない。でも、たぶん、努力家だと思います。他の人から見れば、ということですが。

自分が得意なことで、人の役に立っていきたい。人に喜んでもらいたい。それを仕事にしたい。というのが私の基本姿勢です。

そこで、自分を他人にする、という方法を思いついたわけです。過去の自分を他人だと考える。未来の自分も他人だと考える。すると色んなことが変わります。

まず努力という言葉が消える。だって他人のために頑張ることを努力とは言いませんから。努力ではなくボランティア。人を喜ばすための活動。

未来の私を愛すべき他人だと考える。すべてはそこから始まります。愛すべきアカの他人。その人を喜ばせるために、サポートしてあげるために、ボランティア活動をする。

誰のために頑張るかですべてが変わる

人は自分のためには、なかなか頑張れないものです。でも喜んでくれる人がいたら、愛する誰かのためなら、結構頑張れたりするのです。

未来の私くん、という他人。過去の私さん、という他人。この人たちと上手く付き合う。すると私の人生は変わる。というややこしい戦略なのです。

明日の私という他人をイメージし、その人を喜ばすことを想像し、ウッシッシとほくそ笑み、ボランティア活動に励む。するとどうなるか。翌日、えらいことが起こります。誰かがボランティア活動して、色んなことをやってくれている。ありがとう!と感謝する。ありがとう、昨日の私さん。

努力はつまらない。辛いし、面倒くさい――。

毎日、誰かが私のためにボランティアしてくれる日々。毎日、誰かに感謝される日々。それを「努力」などというつまらない言葉に、置き換えてはいけないのです。


<プロフィール>安田佳生(ヤスダヨシオ)
yasuda21965年、大阪府生まれ。高校卒業後渡米し、オレゴン州立大学で生物学を専攻。帰国後リクルート社を経て、1990年ワイキューブを設立。著書多数。2006年に刊行した『千円札は拾うな。』は33万部超のベストセラー。新卒採用コンサルティングなどの人材採用関連を主軸に中小企業向けの経営支援事業を手がけたY-CUBE(ワイキューブ) は2007年に売上高約46億円を計上。しかし、2011年3月30日、東京地裁に民事再生法の適用を申請。その後、個人で活動を続けながら、2015年、中小企業に特化したブランディング会社「BFI」を立ち上げる。経営方針は、採用しない・育成しない・管理しない。最新刊「自分を磨く働き方」では、氏が辿り着いた一つの答えとして従来の働き方と180度違う働き方を提唱している。同氏と差しで向き合い、こだわりの店で食事をし、こだわりのバーで酒を飲み、こだわりに経営について相談に乗ってもらえる「こだわりの相談ツアー」は随時募集中(http://brand-farmers.jp/blog/kodawari_tour/)。

読み物コンテンツ

働き方白書について
仕事相談室について
極楽仕事術について
三者三様について
戦略的転職について
用語集について