子育て支援のため在宅ワークを活用したい【悩むなら聞け】
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<質問>
「子育てに協力するため在宅ワークを活用したい」
「妻の子育てに協力するため、在宅ワーク制度を使ってみようと思っています。ただ、自宅で仕事となると切り替えができるのか心配です。自己管理はできると自負していますが、オフィスと自宅ではやはりムードも違います。心得ておくべきことやうまく実施するコツなどあれば教えていただきたく思います。(40歳男性)。
【回答】
「ただ単に自宅で働くことではない、ことを理解しておくことが大事です」
在宅で働く際の心得はいくつかあります。その前にまず心得ておくべきことがあります。在宅をする理由が、育児に協力するためとのことですが、在宅ワークはただ自宅で働くこととは大きく異なることを理解しておく必要があるということです。
育児に協力するために在宅で働く上でもっとも大切なことは、奥様とのコミュニケーション量。それぞれの希望や理想などをしっかりと話し合う必要があります。
奥様は、あなたに何を期待しているのか、育児や家事のどの部分を手伝ってもらいたいか、そもそもあなたに在宅で仕事をしてもらいたいと思っているのか(家で仕事をされると、奥様は大きな物音を立てないようにしないといけなくてストレスがたまる可能性があるかも)。
また、あなたはどういった仕事の仕方を望むのか。奥様からいつでも声をかけられ仕事を中断することになっても、それは厭わないのか。就業時間外でも仕事をするつもりなのか。それによって子育てや家事を本当に手伝えるのか。かえって大きな子供がもう一人増えて奥様の負担になるようなことはないのか…など、実際に子育てに協力することを想定し、トコトン話し合うと良いと思います。正解はないので、夫婦にとって最適な解を見つけましょう。このプロセスを経ないと、あなたの思いもありがた迷惑になりかねません。
上記の前提を踏まえた上で、在宅ワークの心得をいくつか紹介します。
・仕事の目標、計画、期日を決める
・期日は必ず守る(オフィス勤務の方に疑心を持たせないように。真面目に責任感を持って働いていることを意識づける)
・仕事する時間を決める(だらだら仕事をしないように)
・公私混同しないよう働くスタンスを決め、周囲に伝えておく(在宅ワークじゃなくても重要なこと。公私のメリハリをつけて、プライベートの時間はビジネスメールは見ないなど徹底する。あらかじめ在宅での働くスタンスを周囲にも知らせる必要がある)
・打ち合わせはビデオチャットも選択肢に入れる
・仕事する場所を決める(仕事に集中できる環境づくりをしましょう。特に家庭がある方は、ご家族が気を遣わない配慮をすると良いでしょう)
・集中力が散漫な方は、誘惑となりそうなものを目に入らないように片付ける、もしくは捨てる
・オフィス勤務者との情報格差の是正
・情報共有方法をあらかじめ決めておく(弊社ではchatworkを活用。タスクの設定ができる)
・適度に外出したり、人と話したり、運動する(自宅を出ることが少なくなるので、健康面や精神面のリセット方法を持つ)
子育てと在宅ワーク。どちらも不慣れな状況となりますので、それを踏まえ、しっかりと準備し、そうはうまく運ばないことを想定して臨んでください。
【回答者プロフィール】宮嵜幸志 株式会社YOSCA代表取締役
フリーライターの育成、マネジメント及び、WEBライティング事業を提供。オフィスを持たず、リモートワーキングという新しい働き方を推進している。 ホームページ:http://yosca.jp/
フリーライターのよりどころ Blog:http://yoridokoro.biz/blog/