働き方

女性ホルモンと女性管理職の皮肉な関係

投稿日:2015年2月9日 / by

40代女性編集職のBは、イライラ率が高い。冬でもうちわを使い、湯気を発しているときがある。周囲が仕事を頼みたくても頼みずらい空気がプンプンだ。「女性特有のアレだから仕方がない」ということで、周囲もあきらめ半分。とはいえ、仕事を停滞させるわけにもいかず、ムードはどうしても悪くなる。

2015年2月9日、『ホルモンケア推進プロジェクト』が発足した。女性ホルモンを軸に健康・美容を推進するプロジェクト。医療、美容、栄養、キャリアカウンセリング等の専門家が集い、女性はもちろん男性に対してもWEBサイトやセミナーを通じ、女性ホルモンに関する知識を提供。「ホルモンケア」を実践し、女性が活躍できる社会の実現を目指す。

女性ホルモンは、30代後半から低下し始め、仕事や私生活に大きな影響を与える。同プロジェクトの調査では、「イライラするなどの精神的症状」(88%)、「ほてり」(74.7%)、「肌の弾力」(73.1%)が症状を受けやすいことトップ3となっている。

昨今、社会は女性活躍をあおるムードが高まっているが、女性管理職の年齢はちょうどホルモンバランス崩壊のタイミングとシンクロする。やる気はあっても体が不調、ということも珍しくない。同調査でも更年期障害による昇進の影響について調べており、50%が辞退したことがあると回答し、17.3%が辞退しようと考えたことがあると答えている。

男性にもあるといわれるが、関心はどうしても低い。明確に病気とはいいづらいせいもあるが、本人も周囲も何となく扱いづらいとみる傾向が強く、ますます悪循環が生まれる。いまのところ、Bに対する周囲の目線は、腫物を触る印象が強いが、それではいつまでも状況は変わらない。ましてや今後は、働く女性の年齢も上がっていく。こうしたプロジェクトの発足をいい機会に、Bとの接点の多い20代の女性ライターYは、少しずつでも、女性ホルモンについて勉強し、周囲にもその輪を広げようと考えている。

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