
仕事を辞めたいあなたは「仕事から逃げたいのか」「転職したいのか」
某格闘ゲームのキャッチコピーに「俺より強い奴に会いに行く」というものがある。自分の能力の限界を試したいという気合が含まれるキャッチコピーである。このぐらいの強い気持ちを持って転職に向かう人は世の中にどのぐらいいるだろうか?
「自分の能力の限界を知りたいから」「自分の能力がどれだけ世の中のためになるのか試してみたいから」そういった気持ちを持って転職に臨むことができれば、仕事を辞めたいという感情はネガティブなものではないはず。
しかし、世の中にいる大半の人は、漠然とした感情の中で仕事を辞めたいと思っている。
仕事を辞めたい理由は「仕事から逃げ出したいから」
人間には感情があり、自分の想いとそぐわないことがあったり、つらい出来事、悲しい出来事があったりするとその場その場で逃げ出したくなるものだ。逃げ出したくなる対象は、仕事に限った話ではなく、生活環境そのものであったり、家族や友人、上司といった人間関係であったりと様々な要因が考えられる。
しかし、そう簡単に人は逃げ出すことをせず、日常にしがみつきながら生きている。そして、なんとなく過ごしながら、自分の想いが風化するのを自然と待っている。その想いは心の中に蓄積され、自分の潜在意識の中で膨らんでいくものである。
意識の風船の中に蓄積された思いは、ちょっとしたきっかけでしぼむこともあるが、大体の人はその風船が破裂するまで我慢をし、破裂した後で行動に移す傾向にある。勢いで仕事を辞めてしまったり、転職活動を始めてみたりとその行動のいく末は様々だが、我慢の限界に達してからの行動では、その後の行き場を失う可能性も秘めている。
「逃げるが勝ち」の時も確かにある
ここで勘違いしがちなのは、「逃げてはいけない」と考えることである。自分の選択肢として「逃げ」というものを持っておかなければ、人は本当にダメになる。責任感が強い人ほど逃げることに消極的になり、自分の中に膿を蓄積させ続ける傾向がある。いわゆる、頑張り屋さんほど一度ダメになると浮上できなくなるのだ。
だとしたら、自分の中での「逃げ道」というのは必ず用意しておくべきだ。逃げ道というのは、仕事から逃げ出しても安全に生活ができる場所を確保するということでもあり、そのためにはいろいろと動かなければいけないことだってあるだろう。それが、実家なのか、次の職場というような物理的な場所なのか、はたまたどこでも通用するスキルや自分を受け入れてくれる人脈なのかはその人次第であるが、逃げ場がないまま逃げても、行きつく先は希望ではなく絶望であるということを忘れてはならない。
逃げを許さない社会にも問題があるが、そのせいで優秀な人を壊すという結果を招いてしまうことだってある。これは社会的に考えても大きな損失である。しかし、甘えを許し続けると甘えさせた方がつけあがることもあるのでバランスが重要になる。
気持ちだけが空回りし、ニーズが読めないと苦労する
社会から逃げようと決めて、いざ転職を!と活動を始めたところで、自分の能力や今までやってきたことが上手に語れず、仕事としてのニーズも少なく、自分自身の市場価値を下げに下げた結果、結局は同じところで燻ってしまったというような報告や、今までより悪い条件、悪い環境に身を投じざるを得なかったという報告は後を絶たない。
こういった転職活動を何度も続けてしまえば、人生をすり減らすだけになってしまうし、自分自身の成長にならず、「ただイヤだから逃げ出してしまった敗北者」というレッテルが自分の脳裏にちらつくことになるのだ。
仕事を辞める前には自分の能力を再確認しよう
仕事を辞めることは、そのうちネガティブなものではなくなっていく。辞めたければ辞めればいいし、続けたければ続ければいい。そういう市場ができあがっていく。もちろん、企業は人材の流出に対して、せき止める努力をしなければいけないし、個人は企業側に必要とされる人間でいる必要がある。
自分の能力を見極め、社会人としての需要を引き出してこそ、次のステップに進める人材となっていくことができるのだ。また、転職は必ずしも正解とはなりえないことも理解しておいて欲しい。今、雇ってもらっている会社で、その能力が最大限に活かされていれば、何年も留まって働いていく意味も自ら見出していけることだろう。
どうしても、自分の価値を知りたいのであれば、転職サイトなどを通じて本当に求められている能力があるかを確かめて欲しい。
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