働き方

「仕事は我慢」なんてもう古い!絶対に我慢すべきでない状況5選

理不尽や身勝手は我慢すべきでない

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仕事をしていると、我慢ならないことが多く出てくるはずだ。原因は人それぞれ、それをどの程度我慢して仕事を続けるかも人によって異なる。

では果たして、仕事における我慢はし続けるべきだろうか。

結論からいえば、度を超えた「理不尽」や「身勝手」に対する我慢はし続けなくてよい。理不尽や身勝手においては、心身を削って我慢しても結局自分のためにならないからだ。

もちろん少し我慢すれば解消されるものもあるだろう。その場合は、上司や先輩に「少々我慢すれば確実に解消されるかどうか」を確認しておく必要がある。「いつかましな状況がやってくるかもしれない」とひとり我慢し続けるのは避けるべきだ。

自分のためにならないような、他人の理不尽や身勝手が引き起こす事態を我慢し続ければ、やがて心身ともに疲れ切ってしまうときがくるだろう。3年後、5年後を想像して「あのとき我慢しておいてよかった」と思える可能性があるならよい。しかし「我慢しても何の身にもならなかった」あるいは「状況は何も変わらなかった」ということになりそうなら、早々に見切りを付けるべきと心得よう。

仕事で我慢できないと感じること

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人が仕事において「これだけは我慢できない」と感じるのは、どのような状況だろうか。

サービス残業が多い

残業については、法律を理解しておくべきだ。まず正社員は、労働基準法で定められた法定労働時間に則って働いている。この法定労働時間とは、原則として1日8時間、1週間40時間以内。企業は法定労働時間に収まるように、勤務時間を決定しており、この勤務時間を超えた分を残業代として支払う。さらに法定労働時間の範囲外の労働に対しては、割り増し残業代を支払わなければならない。ただし特定の職種においては、みなし労働時間制が取られていることもあり、人によってこの時間を差し引いて計算する必要もある。

企業が残業代を支払わないのは労働基準法違反であり、刑罰の対象となる。サービス残業が多いどころか、発生していること自体が問題なので、ここが我慢ならないのであれば我慢せずに残業代が支払われる企業に転職するのがひとつの方法だ。あるいは企業の過ちを正したいというなら相応の方法もあるが、時間、体力、精神力が必要となる。そこに臨むための強い覚悟は欠かせない。

顧客から怒鳴られる

顧客から怒鳴られ、ひどい扱いを受けているというのが我慢できない人もいるだろう。ここではどうして怒鳴られているのかが問題だ。もしも自分が怒鳴られて然るべきミスを犯していれば、それは相手の怒りを受け止めて反省して次に活かすのが得策だろう。自分が成長する糧となるに違いない。

しかし受け止めようのない怒り、受け止めたところで意味のない怒りであれば、受け止める必要もない。世の中には、公私混同して関係の無い人に怒りをぶつけたり、自分の機嫌次第で人への態度を変えたりする人がいる。これを他人が変えさせるには困難なので、理不尽に怒鳴るような人に出会ったらほとんど諦めるほかないといえる。諦めるというのは我慢することではなく、その人から、あるいはその仕事から離れるという方法も取れるはずだ。理不尽な怒りを受け止めることほど、精神を削られることはないのだ。

上司が働かない

働かない上司には複数のタイプが存在する。そもそもサボっていて働かないのか、管理業務に注力していて働いていないように見えるだけなのかでも違ってくる。もしも後者なら、それは部下の勘違いというもの。しかし単に仕事をサボっているのなら、部下がそんな上司の元で働きたくないと考えるのは当然だろう。仕事をサボる上司の特徴を以下に挙げてみよう。

・よくどこにいるのか分からなくなる
・近付いたら慌ててパソコンの画面を切り替える
・部下がどのような仕事をしているか把握していない
・謎の直行、直帰が多い
・明らかに自分の仕事なのに部下に投げる
・堂々と寝ている

ほんの一部しかピックアップしていないが、これらが上司に当てはまるなら部下は理不尽な状況に置かれているといえるだろう。このような状況を部下に黙認させる上司は、パワハラとモラハラのダブルパンチを繰り出している。上司よりもさらに上の上司に相談する、あるいは人事に異動したい旨を伝えることもできる。上司に我慢ならない場合は、転職の他に社内で解決を図ることも可能だ。

部下の勤務態度が悪い

部下の勤務態度に悩まされる上司は多い。部下のタイプに合わせて注意すべき部分は注意するだろうが、反省しない部下への指導には「我慢」が必要になってくる。では勤務態度の悪い部下とはどのような部下なのだろうか。

・遅刻が多い
・自己管理がなっておらず、よく風邪をひく
・挨拶ができない
・勝手に長時間の休憩を取る
・就業中の雑談が多い
・隙を見てはスマホをいじる

勤務態度の悪い部下に対しては、いくら反省しない部下であっても、粘り強く指導するのが適切だ。もしも諦めて放っておくと、部下は「自分の勤務態度は間違ったものではない」と勘違いしてしまうことになる。そしていずれ会社に損害を与えるような事態も起こりかねず、そこで初めて上司が後悔したとしても後の祭り。あるいは上司が変わったとき、その上司が注意しても、部下は「今まではこれでよかったのに」という反発を抱くだろう。新たな上司からは前上司の指導不足と取られる可能性が高く、このようなことを加味しても、やはり部下の勤務態度には我慢強く接していくべきなのだ。

休日の誘いが多い

休日の誘いが多い環境の良し悪しは人によるだろう。同僚と積極的に交流を深めたいと考えている人にとっては、まさに好都合だし、仕事とプライベートは分けたいと考えている人にとっては、我慢を強いられる状況に違いない。加えて休日の誘いが「強制参加」、「任意参加の名を借りた強制参加」、「任意参加」のどれかによって我慢の度合いは違ってくる。本当に任意参加であれば、気が向いたときに参加すればよいのだが、任意参加といわれつつも参加が暗黙の了解になっている場合には、休日をつぶして参加するストレスと「任意のはずなのに」という不満も抱えることになるのだ。強制参加に至っては、つぶしたくもない休日を会社に無理やり潰されるという多大なストレスが発生し、無理な我慢をしなければならない状況に追い込まれてしまう。

仕事でもう我慢できないと感じたら

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仕事をしていて我慢の限界が訪れたら、どのようにすべきだろうか。まずは社内で解決できないかどうか画策してみるとよい。

上司に相談する

我慢ならないことがあれば、まずは上司に相談してみよう。上司自身が問題であれば、上司よりもさらに上司への相談が必要だ。状況によっては、上司に相談することで意外にもすんなりと解決するかもしれない。上司からすれば、本来解決できることなのに、部下が相談ひとつすることなく我慢しているという事態を避けたいのだ。なぜならその我慢が、仕事のパフォーマンス低下や退職といったことにもつながりかねず、結果的にチーム全体や上司へしわ寄せがいく可能性があるから。つまり仕事がスムーズに進まなくなるほど我慢しなければいけない事態なら、基本的に上司は問題解決に向けて前向きに動いてくれるはずなのだ。

異動を申し出る

上司や人事に異動を申し出てみるのもひとつの方法だ。チームに我慢ならないことの原因があるなら、そこを離れるのが手っ取り早い。この場合は、「これが嫌だから異動させて」ではなく「これがやりたいから異動させて」という理由を伝えるのが後腐れなくておすすめだ。チームを出たところで結局は同じ会社にいることに変わりはないため、可能であればその後のこともしっかりと考えたうえで異動したい。ただし簡単に異動できる環境ではないなら、上司や人事には本心を伝える必要があるだろう。その際には、ただ「この人とウマが合わないから」というような抽象的な理由ではなく、できるだけ具体的に、自分や自分の仕事への悪影響も含めた理由を説明すべきだ。

転職する

社内での相談や異動では解決しないなら、転職に踏み切るのもいいだろう。前述の通り、もしも我慢していることが他人の理不尽や身勝手からくるものならば、無理に我慢し続ける必要はない。誰もが自らの成長を第一に考えるべきであり、それが転職でしかかなえられないのであれば迷わず転職を選ぶべきなのだ。ただし転職にはリスクもともなうため、現状から逃げることのみを考えて転職することのないようにしよう。なぜなら例えば人間関係でのトラブルはどの会社においても起こり得ること、残業が多い少ないというのは入社してみないと本当のところは分からない。「これから逃げたい」という理由もあってもよいが、「これをかなえたい」という目標や希望は必ず持っておくようにしよう。

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